阪神タイガース2022オフの移籍情報と補強ポイントをまとめました!
阪神タイガースの移籍情報【2022-23】
現在の支配下枠は68選手。
※投手は左投を表しています。
残留選手
去就が注目されながらも残留となった主力をまとめました。
選手 | 守備 | 契約情報 |
---|---|---|
西勇輝 | 投手 | 4年総額12億円 |
K・ケラー | 投手 | 年俸130万ドル |
岩崎優 | 投手 | 4年総額8億円 |
岩貞祐太 | 投手 | 3年総額3億円 |
新加入選手
選手 | 守備 | 前所属 |
---|---|---|
J・ビーズリー | 投手 | パイレーツ |
B・ケラー | 投手 | レッドソックス3A |
茨木秀俊 | 投手 | 帝京長岡 |
大竹耕太郎 | 投手 | ソフトバンク (現役ドラフト) |
門別啓人 | 投手 | 東海大札幌 |
富田蓮 | 投手 | 三菱自動車岡崎 |
渡邉諒 | 内野 | 日本ハム (トレード) |
髙濱祐仁 | 内野 | |
戸井零士 | 遊撃 | 天理 |
森下翔太 | 外野 | 中央大 |
井坪陽生 | 外野 | 関東第一 |
J・ミエセス | 外野 | レッドソックス3A |
S・ノイジー | UT | アスレチックス |
育成選手 | ||
野口恭佑 | 外野 | 九州産業大 |
退団選手
選手 | 守備 | 移籍情報 |
---|---|---|
藤浪晋太郎 | 投手 | ポスティング→OAK ※譲渡金 65万ドル |
アルカンタラ | 投手 | 自由契約→韓国・斗山 |
ガンケル | 投手 | 自由契約→ソフトバンク |
ウィルカーソン | 投手 | 自由契約→メキシコL |
齋藤友貴哉 | 投手 | トレード→日本ハム |
守屋功輝 | 投手 | 戦力外→日本製鉄鹿島 |
小野泰己 | 投手 | 戦力外→オリックス(育成) |
尾仲祐哉 | 投手 | 戦力外→ヤクルト |
マルテ | 内野 | 自由契約 |
陽川尚将 | 内野 | 現役ドラフト→西武 |
ロドリゲス | 一塁 | 自由契約 |
糸井嘉男 | 外野 | 引退→球団SA |
ロハスJr. | 外野 | 自由契約→メキシコL |
江越大賀 | 外野 | トレード→日本ハム |
育成選手 | ||
牧丈一郎 | 投手 | 戦力外-引退 |
育成選手関連
育成降格
以下の選手は自由契約後に育成で再契約。
選手 | 守備 | 備考 |
---|---|---|
佐藤蓮 | 投手 | 2年間一軍登板なし |
補強ポイント&ToDoリスト
やはり野手補強が中心。補強の軸は新外国人選手となりそうですが、8人体制から少し減らすとの方針は気になるところです。
外国人スターター
- 青柳晃洋
- 伊藤将司
- 西勇輝
- 西純矢
- 才木浩人
- 岩貞祐太 ※先発に再転向?
- 桐敷拓馬
- 森木大智
- 秋山拓巳
藤浪や外国人コンビが退団となっても、西勇輝の残留により枚数は揃います。上記以外にも髙橋遥ら故障復帰組や鈴木勇ら若手陣も控えており、ローテの選択肢は本当に多いチームです。
ただ、若手や故障明けの投手が多いので、継続性や稼働率には少し不安も覚えます。現に、一時は谷間の見当たらなかったローテが、外国人コンビの離脱などによって少しやり繰りに苦労した時期もありました。こうした不安要素をあらかじめ取り除いておくためにも、1枚は外国人スターターを補強した方が安心かなと考えます。
ブルペン陣の再整備
方程式 | 湯浅、浜地、岩崎、ケラー |
---|---|
次候補 | 渡邉、加治屋、島本、石井 |
敗戦処理 | 小林、馬場 |
岩崎のFA問題が無事に解決できたので、枚数自体は揃っているブルペン陣となっています。
一方で、22年のタイガースは勝ちパターンの安定に苦しんだので、堅固な方程式の構築は早期に解決しておきたい課題。継投順を変えるだけでも改善するかもしれませんが、万全を期すためにはニューフェイスの補充も考えておくべきでしょう。
外国人スラッガー
選手 | 打数 | 打率 | HR | 三振 | 出塁率 | OPS |
---|---|---|---|---|---|---|
ロハスJr. | 183 | .224 | 9 | 53 | .322 | .732 |
マルテ | 90 | .256 | 1 | 19 | .324 | .624 |
ロドリゲス | 65 | .154 | 2 | 17 | .200 | .477 |
マルテは故障が多く、ロハスやロドリゲスは日本の野球に対応できず。助っ人3人衆は期待外れに終わりましたが、長打力不足の解決にはやはり新外国人スラッガーの獲得がマストなので、今オフこそ優良な助っ人を連れてきたいところ。
岡田監督が一塁大山・三塁佐藤輝を固定する方針を示しているので、ポジションは外野の両翼でしょうか。理想はライトだと思いますが、打力だけでなく外野守備も求めるとなると成功のハードルがかなり上がってしまうので、レフト専に狙いを絞った方が安全かもしれません。
二塁手
選手 | 打数 | 打率 | HR | 三振 | 出塁率 | OPS |
---|---|---|---|---|---|---|
糸原 | 445 | .247 | 3 | 48 | .307 | .606 |
山本 | 181 | .249 | 2 | 42 | .290 | .594 |
木浪 | 93 | .204 | 1 | 19 | .253 | .532 |
小幡 | 69 | .188 | 1 | 21 | .208 | .455 |
北條 | 43 | .186 | 1 | 6 | .217 | .496 |
高寺 | 23 | .130 | 0 | 5 | .192 | .453 |
攻守両面を兼ね備えた選手がおらず、レギュラーは不在。今までは糸原が主に起用されてきましたが、岡田監督は守備面にもよく言及しているので、人選は大きく変わるかもしれません。
二塁は外国人の補強がしづらいポジションなので、補強手段は日本人頼みとなります。ただ、今オフの国内FA市場には大物二塁手が複数いるものの、あまり積極的ではない様子。補強の軸はドラフトと考えており、上位で大学生二塁手を指名する可能性が高いと予想しています。
また、中野を二塁にコンバートし小幡を遊撃に回す案も浮上しています。もし、中野の二塁転向を本気で進める場合は、補強ポイントが二塁から遊撃に変わるかもしれません。
補強の評価
K・ケラー以外の外国人が退団となりましたが、補強は必要最低限に抑えた印象です。
先発陣
- B.ケラーを補強
- 大竹耕太郎を現役ドラフトで獲得
あまり言及されていませんが、藤浪らが抜けた穴は決して小さくないでしょう。
西純矢、才木の稼働率UPや桐敷、森木ら若手の成長で埋められるという思惑だと思いますが、若手たちのステップアップが躓いた場合には一転ピンチとなる可能性も。より盤石なローテ陣を形成するためには、B・ケラーが機能するかも意外と重要かもしれません。
ブライアン・ケラー
MLB経験はないものの、優れた奪三振能力でゲームを作れる右腕。高身長を使ったインステップが大きな特徴となっており、日本のゾーンに制球できるかが活躍の鍵を握りそうです。
ブルペン陣
- 岩崎が残留
- ビーズリーを補強
ビーズリーの加入で戦力はプラス寄りの評価に。
元々枚数には困っていないので、湯浅や外国人リリーバーさえ万全なら安定したブルペン陣を築けるでしょう。それより重要なのは、新守護神を含め継投順をどう整備していくのかだと思います。
ジェレミー・ビーズリー
高スピンの速球とスライダーを武器に支配的な投球が出来るリリーフ右腕。日本の球でも変化球を制御できれば、かなりの活躍が見込めるのではないでしょうか。
外国人スラッガー
ノイジーを本命、ミエセスをサブとして補強
最重要な補強ポイントとなっていましたが、個人的には微妙な印象。ノイジーのようなフロア型を狙うよりも、やはりハイシーリングな大物を狙って欲しかったという気持ちの方が強いです。
また、佐藤輝の三塁固定を本気で考えているなら、ライト守備が計算できるタイプも狙うべきだったのではと思います。
シェルドン・ノイジー
広角に打ち分けられる中距離砲で、ハマった場合には高い打率を期待できそうです。一方で、長打面は弾道が低いので、HRより二塁打量産を期待したいタイプだと思います。
また、守備の本職は内野なのですが、タイガースでは外野起用を想定。強肩寄りなのでライトにも適応できるかもしれませんが、現状では未知数となっています。
ヨハン・ミエセス
MLB経験はないものの、長打力は目を見張るものがあるロマン砲。プルヒッターかつ三振が多いと弱点は明確なのですが、意外にも四球を選べるのは興味深い点です。
日本人投手の外角攻めや落ちる球に対処できるかがやはり活躍の鍵を握るでしょう。
総括
リーグ屈指の投手力を考えれば優勝候補の一角に挙げたくなるチームなのですが、補強面でそれを押し上げることが出来たかと言われると微妙な評価になってしまいます。
特に、攻撃陣の強化の要であった外国人スラッガーの補強が置きに行った感も受けるレベルに止まってしまったのは残念です。若手の育成を考え控えた側面もあると思いますが、もう少し質なり量なり上積みしても良かったのではないでしょうか。
まあ、この投手力を見れば誰が監督でもある程度のところまで行けると思うので、後は岡田新監督の改革が吉と出るか凶と出るかをまず見守る年となりそうです。