ドラゴンズにも若手有望株(=プロスペクト)がかなり充実し始めており、何れは彼らが強いドラゴンズを見せてくれるはずと大きな期待を抱いている方も多いと思います。
そこで、今回はそんなドラゴンズ期待の若手選手たちをランキング形式でまとめました!
もちろんどの選手にも期待していますが、ネクストブレイク候補やチーム浮上のカギを握るキーマンを自分なりに紹介していきたいと思います。
ランキングに行く前に今回の対象選手と注意点についてまとめました。
- 対象選手
- 年齢が2021シーズン開幕時に25歳未満。
- 外国人枠の選手は除外。
- 投手には1軍通算50登板未満かつ100投球回未満の制限を設定。
- 注意点
- このランキングは自分の主観です。
- 選手の年齢は2021シーズン開幕時点で統一。
- 選手の評価は5月中旬までの成績を参考。
それでは、早速1位からどうぞ!
第1位
石橋康太
20歳。捕手。右投右打。
未来の正捕手を1位に。
評価ポイント
捕手に必要な能力をきちんと有しており、打撃は長打が量産できるスラッガータイプ。捕手という難しいポジションでありながら攻守ともに質の高いプレイが期待できる逸材です。すでに攻守ともに2軍でほぼやる事が無いレベルに達しており、高卒3年目ながら1軍でどんどん起用していきたい楽しみな選手となっています。
今後の課題
石橋個人としては如何に早く1軍に対応できるかが重要な課題となりそうですが、それ以前の話として中々出場機会を貰えていないという問題があります。勉強することが多い捕手なので1軍のベンチにいるだけでも良い経験にはなるでしょうが、何時までもベンチウォーマーに留めておくのは正直勿体ない。木下拓哉の休養日や代打起用などチームに貢献できる役割は十分にあるので、もっと積極的に起用していくべきだと思います。
第2位
石川昂弥
19歳。内野手。右投右打。
打撃センス抜群のスラッガーを2位に。
評価ポイント
長打だけではなく率も残せるスラッガーであり、打撃センスに限れば1位の石橋よりも上だと思います。今年は故障の影響もあってか少し低調な滑り出しとなっていますが、体をもう一回り大きくするなど今しか出来ないことに取り組んでいるだけなのであまり心配はいらないでしょう。実戦を重ねていけば自ずと進化の軌跡を見せてくれると思います。
今後の課題
石川も石橋と同様に如何に早く1軍に慣れていくかが重要だと思いますが、彼の場合も1軍での起用法、特に守備位置についてまだ方向性が示されていません。二遊間への本格転向は下半身への影響もあり厳しそうなので当面は三塁が基本線だと思いますが、1軍の三塁に高橋周平がいる限り外野へのコンバートなど何らかの決断は避けられないでしょう。まだ焦る時期でないのは理解できますが、石川の主軸定着に向けてのロードマップをそろそろ球団はまとめるべきだと思います。
第3位
高橋宏斗
18歳。投手。右投右打。
馬力満点のエースの卵を3位に。
評価ポイント
3月下旬にもう実戦デビュー済み。平均球速が150キロを超えていたり、奪三振をしっかり取れていたりと大物の片鱗をすでに見せています。大谷翔平の登場などにより近年では日本人投手の急激なインフレが始まっていますが、ようやくドラゴンズにもその波に乗れそうな逸材が来てくれました。
今後の課題
当面の課題はやはりスタミナでしょう。短いイニングなら力で押し切れるものの、少しイニングが長くなってくると疲れにより投球が乱れる時もありました。現時点で多くの課題を抱えているのが当たり前の年齢ですが、球速以外の能力も高いレベルを示しているので体力面の問題さえクリア出来れば自ずと1軍のマウンドも近付いてくるでしょう。他球団の即戦力ルーキーたちが驚異的な活躍を見せているので要求がかなり高くなっていますが、彼なら何れは越えてくれると信じられる逸材だと思います。
第4位
岡林勇希
19歳。外野手。右投左打。
末恐ろしい天才打者を4位に。
評価ポイント
高校では投手中心であったにもかかわらず、プロ1年目からいきなり2軍で安打を量産。今年は打率だけでなく長打力も向上しており、今後どこまで伸びるかまだまだ見当がつかない底知れない打撃センスを示しています。また、肩や走力も良いものを持っているので、技術さえ身に付いてこれば竜待望の5ツールプレイヤーになれる可能性も秘めています。
今後の課題
今はまだ焦らずに体作りや守備力の向上に専念すべき時期であり、開幕直後のように1軍で消極的な起用をされるぐらいなら2軍で試合に出続けた方が良いでしょう。ただ、1番の武器である打撃は上でじっくり見てみたいレベルに達しつつあるので、チームの弱点である外野の両翼に岡林を抜擢する光景を見てみたいという気持ちもあります。
第5位
梅津晃大
24歳。投手。右投右打。
ガラスのエース候補を5位に。
評価ポイント
力のある速球と良く落ちるフォークを持ち、そしてスタミナもある。正しく本格派と言える投手であり、背番号18番を背負うに値する投手。健康な状態さえ保てられれば球界を代表する投手になれる潜在能力は有していると思います。
今後の課題
やはり故障が多く今後順調にステップアップ出来るのか少し不安です。昨年も8月に10回無失点の快投を見せたと思えば、その反動もあってか右肘を痛めてしまい不完全燃焼のままシーズンが終了。過去に18番を背負っていた中里や準規のようにエースの素質を十分に有していながらも結局は故障続きで開花せずという光景を何度も見てきたので、梅津もその二の舞になるのではとかなり心配してしまいます。そろそろ健康で1年間を投げ切るシーズンを見せてもらわないと、梅津に期待している多くのファンも安心できません。
第6位
土田龍空
18歳。遊撃手。右投左打。
鉄壁の遊撃守備を誇るルーキーを6位に。
評価ポイント
ドラフト時の評判通り遊撃手としてここまで素晴らしい守備を披露しており、エラーが少ないなど高卒ルーキーながら異次元の安定感を誇っています。また、課題と見られていた木製バットへの対応も4月頃からは克服しつつあり、予想以上に早い段階で打撃でも結果を残しています。
今後の課題
守備はもう文句のないレベルなので、後は打撃をどこまで伸ばしていけるかだと思います。早いペースで成長を見せているとは言ってもやはりまだパワー不足の印象を受けるので、体作りをしながら打撃をさらに磨いて欲しいです。
第7位
勝野昌慶
23歳。投手。右投右打。
ローテ定着も近い右腕を7位に。
評価ポイント
昨年の夏頃から一応ローテを守り続けている点は評価すべきでしょう。ヘルニアを発症した時にはかなり心配しましたが、フォーム変更で速球の質が変わってしまいながらも、新たなスタイルで1軍の戦力として機能しているのはあっぱれだと思います。
今後の課題
球種の数や投球バリエーションの少なさなどを考えると、今のレベルが限界のように感じてしまいます。また、球場や対戦相手によっては投球内容に差が生じている部分もあるので、ローテ投手としてはまだ信用できません。1軍の戦力としては一定の評価を下せますが、主力級かと言われるとまだまだ疑問符が付き纏う投手だと個人的には評価しています。
第8位
石垣雅海
22歳。内野手。右投右打。
2軍の帝王で終わって欲しくない男を8位に。
評価ポイント
好調時には広角に長打が打てるスラッガーであり、昨年残した2軍成績は後輩たちと比べると頭1つ分抜けたものとなっています。また、肩や走力も平均以上の能力を有しているので、色んなポジションでの可能性を感じるのも魅力だと思います。
今後の課題
課題はやはり1軍レベルを打てるかだと思います。長打が魅力の打撃も1軍だと三振を量産してしまい、UT性を秘めている守備も内野中心では中々出場機会が増えてこないのが現状です。起用の優先順位が少し低いようにも感じるので可哀想な部分もありますが、チャンスが全く無かった訳ではありません。少ないチャンスで如何に結果を残していくのかがプロで生きていくためには重要であり、次にチャンスが来た時には何が何でもしがみついて欲しいです。
第9位
橋本侑樹
23歳。投手。左投左打。
新たなドクターKを9位に。
評価ポイント
やはり魅力は何と言っても奪三振率の高さでしょう。特に、スライダーは同じ背番号13を付けていた岩瀬を思い浮かべるほどのキレを見せており、決め球として抜群のクオリティーです。リリーフ左腕が少ないチーム状況なので、彼が勝ちパターンの仲間入りを果たしてくれれば、試合終盤の戦い方にもバリエーションが生まれてくるでしょう。
今後の課題
今年は少し改善が見られていますが、制球についてはまだ不安が付き纏います。また、速球についてもスライダーと比べると見劣りする球種となっているので、もう少し質を上げる必要があるかなと思います。スライダーのキレはかなり大きな武器ではありますが、それ1つで抑えていくのは不可能です。スライダーをより活かすためにも他のクオリティーをもっと向上させていくことが今後の課題となりそうです。
第10位
根尾昂
20歳。遊撃手、外野手。右投左打。
THE スターを10位に。
評価ポイント
トータルの数字では他の若手有望株たちよりも劣っているので10位と低めに付けましたが、根尾のスター性は本物です。彼の大成がチームの命運を握っていると言っても過言ではないでしょう。不安視されていた打撃では着実な成長を見せており、1軍でも結果を残し始めています。まだ足りない部分が多いですが、明るい未来が描けなかった1年目と比べると現在の姿は雲泥の差です。本当に楽しみな成長を刻んでくれていると思います。
今後の課題
数試合なら1軍の戦力として役割を果たすことが出来ると分かったので、今後はそのような活躍を少しでも長く継続させることが課題だと思います。体力面や相手投手との相性など常に難しい問題に追われる日々だと思いますが、1つずつクリアしていって欲しいと思います。最終的にどんな数字を残そうと成否はまだ問われない時期ですが、なるべく今年の通算成績を見栄えの良いものにしてくれると嬉しいです。
まとめ
最後に今回のランキングを表にまとめました。
※投手は左投手、UTはユーティリティープレイヤーを表しています。
順位 | 選手 | 守備 | 年齢 |
---|---|---|---|
1位 | 石橋康太 | 捕手 | 20歳 |
2位 | 石川昂弥 | 三塁手 | 19歳 |
3位 | 高橋宏斗 | 投手 | 18歳 |
4位 | 岡林勇希 | 外野手 | 19歳 |
5位 | 梅津晃大 | 投手 | 24歳 |
6位 | 土田龍空 | 遊撃手 | 18歳 |
7位 | 勝野昌慶 | 投手 | 23歳 |
8位 | 石垣雅海 | 内野手 | 22歳 |
9位 | 橋本侑樹 | 投手 | 23歳 |
10位 | 根尾昂 | UT | 20歳 |
自分が年を重ねるに連れ若さの可能性は無限大だったと考えるようになってきたので、高卒から間もない選手たちを優遇するようなランキングとなってしまいました。若いからといって必ずしも着実な成長を遂げられるものでないですが、やはり高卒選手には大きなロマンを抱いてしまいますね。
また、野手と投手の比較に目を向けると、野手には高卒選手が多い一方、投手には大社出身の選手が多い状況となっています。こうした事情を踏まえると、昨年のドラフト1位で高橋宏斗を指名したスカウト陣の決断も理解できる気がします。
一時はフレッシュさの欠片もないメンバーが2軍に並んでいましたが、今ではフレッシュな選手たちが毎日のように躍動する姿を見ることができ、明るい未来を思い描くのが楽しいチームとなっています。特に、石橋・石川昂・岡林・土田・根尾の5選手(個人的には勝手にネクスト・コア5と呼んでいます!)にはとてつもなく大きな期待が集まっており、彼らの成長の成否が昇竜復活のカギを握っていることは誰の目から見ても明らかでしょう。