【広島】2024-25オフの補強情報

広島カープ2024オフの補強情報をまとめました！

前半に移籍情報、後半に補強評価の2部構成となっています。

移籍情報

現在の支配下選手は68名。

• SP、RP、Pは左投
• 年齢は25年3月31日時点のもの

補強選手

退団選手

育成選手関連

以下の支配下選手とは自由契約後に育成で再契約。

• 小林樹斗 (RP/22歳)

補強の評価

ドラフト

※ここではドラフト指名で気になった選手や項目をポイント毎に見ていきます。全体の評価については「【ドラフト】2024年の指名結果と評価」をご覧ください。

大学生の強打者を2人確保

宗山は残念ながら外しましたが、より補強ポイントに沿う佐々木泰を指名できたので結果オーライ。その後は渡邉悠斗も指名し、大学生の強打者を2人確保したのには、貧打解消への強い意志を感じました。

佐々木、渡邉ともにスラッガーと評すには、少し長打力の安定に欠ける印象を受けますが、両打者ともK%が優秀なのは魅力に。器用貧乏で終わってしまう危険性も有していますが、安定した長打力さえ身に付けば、将来のコア打者が期待できる素材だと思います。

大学生先発を一摘み

上位を打者で固める選択肢もありましたが、そこまでして獲りたい候補も見当たらなかったと思うので、2位で大学生先発に切り替えたのは納得の選択。昨年指名した大学生先発との被りは少し気になりますが、良い投手は何枚有しても良いとの考えだと思います。

佐藤柳之介は昨今の高速化とは少し逸れる存在ですが、その代わりにノビのある速球を軸にした奪三振力は大きな魅力に。この速球がプロでどれだけ通用するかが、成功への分水嶺となるでしょう。

エレフリス・モンテロ

スピード感のある外国人補強は今オフも健在で、第1弾ではスラッガーを補強。

MLBもAAAも打高環境により、多少水増し感は否めませんが、パワーについてはガチ。一方で、皆さんの予想通り、アプローチ面には課題が多いです。

速球への対応やゾーン内のコンタクトは悪くないため、昨年から良化傾向にあるBB%の再現性を見せられれば、長打量産の未来も見えてくるのですが……。特に、ボールゾーンや変化球への対応に苦戦しているようなので、現時点でNPBとの相性はあまり良くないと見るべきでしょうか。

補強の評価

このような長距離砲がチーム内に不在だったので、必須だった補強だと思います。今オフに補強した打者で唯一の本格的なスラッガーなので、彼の成功が貧打解消への1番の近道になるでしょう。

ただ、上述したようにNPBとの相性は良くない印象を受けるので、我慢して起用するだけでなく、適切な微修正を施せるかが、成功への鍵を握ると見ています。

サンドロ・ファビアン

第2弾の新外国人打者には好守も持ち合わせたコンタクトヒッターを補強。

活躍のイメージは巨人のエリエ・ヘルナンデス。ヘルナンデスと比べると、年齢、コンタクト力、守備力は上と現時点で評価できるため、高めの期待値を設定したくなる選手です。

1つ懸念を挙げるとすれば長打力。こういったタイプはパワーレスで終わるケースもあり得、またNPBが不安定な打低環境なのも見通しが難しいところです。ヘルナンデスはここの懸念をあっさりクリア出来たのが成功に繋がっており、同様の流れに乗れるか注目です。

補強の評価

一定の長打力さえ発揮できれば、活躍する姿が容易に浮かぶため、モンテロとは真逆のかなり手堅い補強に映ります。彼の加入により、末包の健康や田村の成長に依存し過ぎない編成を組めるのも大きく、素晴らしい動きだったと思います。

ジョハン・ドミンゲス

第3弾の新外国人は投手で、パワーピッチャーを補強。

150km中盤の速球とスライダーを軸に、チェンジアップやカーブも混ぜられる投手。パワーピッチャーでありながら、幾つかの引き出しを持っているのは魅力と言えそうです。ただ、AAAでは優れたK%を記録できていないなど、まだ持ち味を活かせていない印象も受けます。

伸び悩んでいる要因は速球の制御にあると推測。4シームが投球の3割を占める一方、この球だけBB%や打球管理の指標が露骨に悪いため、4シームの使い方が成否の行方を左右するのではと見ています。

補強の評価

MLB経験もないことから、そのまま使って活躍とはいかない素材です。まずは上記で触れた速球をどう修正するかから始まるでしょう。

ただ、やはりNPBの中では速い方に分類されるため、少し速球の使い方を変えるだけで大化けの可能性も。先中両睨みが出来るタイプでありながらポテンシャルも秘める、中々面白い投手だと思います。

総括

最後に、補強を踏まえた開幕時のデプスチャートを予想しました。

投手陣

※「*」が末尾に付く投手は左投。
※太字の選手は新加入。

九里が退団となってしまいましたが、玉村＆アドゥワの戦力化の目途、ドミンゲスの補強、そしてここ2年のドラフト上位投手が控えているため、ローテの枚数不足に陥る可能性は低いでしょう。

一方、ブルペン陣は自前での整備により、徐々に堅固な陣容に。後半2枠の？も候補がいない訳ではなく、競争している投手が多い故に、現時点でメンバーを予想し切れなかっただけです。矢崎が現役ドラフトに出されるという予想外の動きはありましたが、下からの叩き上げにより、戦力的には向上していく未来も見え始めています。

野手陣

※「*」が末尾に付く打者は左打、「#」は両打。
※太字の選手は新加入。

2人の助っ人と佐々木の加入で厚みも増しており、上記のメンバー以外にも堂林や上本らベテラン勢がまだ控えている陣容となっています。肝心のクオリティUPについては新外国人の成功に委ねる部分が大きくなっていますが、ファビアンの堅実性も踏まえると、24年より悲惨な状況に陥る可能性は低いと見ています。