ドジャース2024オフの補強情報をまとめました!
前半に移籍情報、後半に補強評価の2部構成となっています。
※ドジャースの補強ポイントについては「【ドジャース】2024-25オフの補強ポイント」にまとめてあるので、こちらも併せて見てもらえたら嬉しいです。
移籍情報
※SP、RPは左投。
補強選手
選手 | 守 | 補強情報 |
---|---|---|
ブレイク・スネル | SP | FA契約 |
ブレイク・トライネン | RP | 再契約 |
マイケル・コンフォート | OF | FA契約 |
テオスカー・ヘルナンデス | OF | 再契約 |
マイナー契約 | ||
ジオバニー・ガジェゴス | RP | マイナー契約 |
マット・サウアー | RP | マイナー契約 |
ジョー・ジェイクス | RP | マイナー契約 |
デビッド・ボーティ | IF | マイナー契約 |
※オフに40人枠入りさせた選手
ジャック・ドライヤー (RP)
退団選手
選手 | 守 | 退団情報 |
---|---|---|
ウォーカー・ビューラー | SP | FA |
ジャック・フラハティ | SP | FA |
クレイトン・カーショウ | SP | 選手OP破棄 |
ダニエル・ハドソン | RP | 引退 |
ジョー・ケリー | RP | FA |
コナー・ブログドン | RP | マイナー拒否 |
ブレント・ハニーウェル | RP | ノンテンダーFA |
ザック・ローグ | RP | ノンテンダーFA |
ケビン・キアマイアー | CF | 引退 |
キケ・ヘルナンデス | UT | FA |
マイナー | ||
J.P.ファイアライゼン | RP | FA |
ニック・ラミレス | RP | FA |
※2024シーズン中に退団した選手
パクストン (SP)、ヤーブロー (RP)、ヘイワード (OF)、M.バルガス (OF)
その他の契約情報
【契約オプション行使】
- オースティン・バーンズ (C):球団OP
- ミゲル・ロハス (IF):球団OP
【契約延長】
- トミー・エドマン (UT):2029年+1年の球団OP
投手補強の評価
※fWARなどの指標はFanGraphsを参照。
ブレイク・スネル
スネルと5年1億8200万ドル+条件付きの球団OP 1年で契約。
【24年の投球成績】
投球回 104、防御率 3.12、FIP 2.43
K% 34.7%、BB% 10.5%、fWAR 3.1
24年は契約遅滞による調整不足で、序盤は炎上登板の繰り返しに陥っていましたが、7月辺りから復調を見せると、その後は快投を連発。7月以降の成績は投球回 80.1で防御率 1.23と圧巻の数字を残し、オプトアウト権を行使できるレベルまで、評価を回復させました。
相変わらず与四球率は高いですが、それ以外は優れた指標をマーク。間違いなく先発投手でトップレベルの1人であり、24年後半の投球を継続できれば、自己ベストもまだ期待できる状態です。
ただ、故障の多さは懸念材料に。近年は肩肘ではなく内転筋を痛めるケースが多く、短期間の離脱で済んでいますが、年齢的にベテランの領域へ入ってくるため、健康状態の保持は1つ注視しておきたいところです。
補強の評価
自分はビューラーの再契約+佐々木朗希の獲得を推していましたが、大物FA先発の補強という正攻法でまずは進めた形に。金銭的なリスクは高くなりますが、コンディションに不安を抱える投手が多い背景を踏まえると、軸になれる先発がやはり欲しかったのだと思います。惜しまずに大型投資を行った点は評価したいです。
ブレイク・トライネン
トライネンと2年2200万ドルで再契約。
【24年の投球成績】
投球回 46.2、防御率 1.93、FIP 3.00
K% 30.4%、BB% 6.0%、fWAR 1.0
近年は度重なる故障に苦しんでおり、23年はMLB登板0、24年も開幕に出遅れるなど2度の離脱を経験しました。しかし、それと同時に、投げられればハイクラスなリリーバーであることも証明できており、この再契約は既定路線だったと思います。
ただ、来年で37歳となる年齢面を考えると、下振れのリスクはやはり気になるところ。現に、球速や打球管理の指標は以前より悪化を示しており、故障以外の理由でも機能不全に陥る危険性を有しているのは注意が必要です。
補強の評価
相思相愛の間柄と度々言及してきたように、この再契約は納得の動き。ただ、欲を言えば、契約年数は1年+オプションで抑えておきたかったところです。市場の高騰を見ると、致し方ない動きに感じますが、その分膨らんだリスク面は気がかりな点となります。
まとめ
投手補強を踏まえた開幕時の予想ロースターを作成しました。
先発ローテ | ブルペン陣 | ||
---|---|---|---|
SP1 | スネル* | CL | コペック |
SP2 | 山本由伸 | SU | フィリップス |
SP3 | グラスノー | SU | トライネン |
SP4 | ゴンソリン | MID | ベシア* |
SP5 | メイ | MID | バンダ* |
(SP6) | 大谷翔平 | MID | ブレイジャー |
(SP7) | ナック | MID | グローブ |
(SP8) | B.ミラー | LR | キャスペリアス |
※「*」が末尾に付く投手は左投。
※太字の選手は新加入&再契約。
野手補強の評価
トミー・エドマン
エドマンと5年7400万ドル (2025-29年)+球団OP 1年で契約延長。
【24年の打撃成績】
打席 153、打率 .237、HR 6本
OPS .711、wRC+ 98、fWAR 0.9
夏の獲得時は手首の問題により欠場中であったため、その後遺症が心配されましたが、蓋を開けてみれば、何の問題も感じさせない活躍を披露。期待通りのUT性を発揮し、スタメンの隙間を埋めてくれました。
また、シーズンは平均レベルの打力で終わりましたが、ドジャース加入後は打撃改造に取り組んでおり、その成果がポストシーズンの62打席でOPS .862、wRC+ 139に表れた形。まだ過信は出来ませんが、打力でもプラスが作れる可能性を秘めているのは楽しみです。
補強の評価
元々25年まで契約はあったので、直近の補強ではありません。がしかし、マンシー、ロハス、テイラーの高齢化や契約終了が迫っており、26年以降に向けてはナイスな動きに。ベッツの起用法や有望株の抜擢のタイミングなど、野手デプスの展望がはっきりしないだけに、幅広い起用に対応できるエドマンのキープは、絶妙な判断だと評価したいです。
マイケル・コンフォート
コンフォートと1年1700万ドルで契約。
【24年の打撃成績】
打席 488、打率 .237、HR 20本
OPS .759、wRC+ 112、fWAR 1.3
かつてはメッツの主軸を担っていた強打者ですが、市場停滞からの無所属と肩の負傷で22年には全休を経験。その影響もあってか復帰した当初は不振に苦しんでいましたが、ようやく復調の気配を醸し出しています。
24年は実際の成績だけでなく打球系の指標も軒並み良化しており、また以前から苦手だった対左投手との相性も改善傾向に。打撃においては大きな弱点がなく、単なるオプションで終わらずに、準コア打者ぐらいのレベルまで引き上げは可能と期待しています。
補強の評価
エドマンの項でも触れたように、野手編成の構想が曖昧なため、短期的な穴埋めが求められていましたが、そこにピッタリな存在を補強。基本的にはラッシングら有望株までの繋ぎと見ていますが、跳ねる要素も有しており、PSまでキープするのか、あるいは若手の場所を空けるために転売するのかなど、今後の色々な動きが妄想できる面白い一手となっています。
テオスカー・ヘルナンデス
テオスカーと3年6600万ドルで再契約。
【24年の打撃成績】
打席 652、打率 .272、HR 33本
OPS .840、wRC+ 134、fWAR 3.5
MVPトリオの後ろを担うだけでなく、味方がHRを打った時のヒマワリの種シャワーに代表される、ムードメーカーとしても存在感を発揮。当初は今オフのコンフォートの補強と同様に、繋ぎの意味合いが強い存在でしたが、それだけの関係で終われない魅力がありました。
持ち味の長打力は打線の良いアクセントになった訳ですが、アプローチ面の問題は少し気になるところ。23年のマリナーズ時代以外は大方同じようなアプローチを見せており、再現性をそこまで心配する必要もないと思いますが、一応注視しておきたい点です。
補強の評価
前述のようにグラウンド内外で魅力を放つ存在だったので、残留には安堵しました。争点となっていた契約に関しても、金額、年数ともに許容範囲内で止まり、丸く収まって良かったと思います。テオスカーが今後3年、外野の一角を占めることで、有望株の抜擢のタイミングは更に難しくなったようにも感じますが、一先ずは頼れる男が戻ってきたことを喜びましょう。
まとめ
野手補強を踏まえた開幕時の予想ロースターを作成しました。
スタメン | 控え | ||
---|---|---|---|
C | スミス | C | バーンズ |
1B | フリーマン* | IF | ロハス |
2B | ラックス* | IF/OF | テイラー |
3B | マンシー* | OF | パヘス |
SS | ベッツ | ||
LF | コンフォート* | ||
CF | エドマン# | ||
RF | テオスカー | ||
DH | 大谷翔平* |
※「*」が末尾に付く打者は左打、「#」は両打。
※太字の選手は新加入&再契約。