【ドラフト】2024年の注目候補を紹介

2ページ目は大学生候補の紹介です。

• 1ページ目は高校生
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大学生投手のドラフト候補

大学生投手で真っ先に挙がるのが金丸夢斗と中村優斗の2トップ。ともに将来のエースと期待され、豊作だった昨年の大学生投手たちと比べても上位に就けられる有望株です。1位指名は確実であり、どれだけ競合するかに注目が集まっています。

一方、3番手以降は物足りなさも感じる状況。篠木健太郎辺りが候補に挙がりますが、懸念点も目立つのは気がかりです。地方勢も金丸や中村以外は評価を確立できていないため、今年の投手指名は高校生に押され気味となる予感もします。

金丸夢斗 (関西大)

最強左腕との呼び声も

昨年指名された西武・武内夏暉のように、大学生No.1左腕は成功率の高いポイントなのですが、その中でも別格との評価。球威、変化球、制球面、何れもクオリティが高く、逆に凄すぎて言うことが無いレベルに達しています。今年のNo.1投手候補であることは当然として、競合に何球団が集まるのか、多くの注目を集めています。

故障だけが唯一の懸念

唯一怖いのはコンディション面の問題だけ。春に患った腰痛は軽症のようで、リリーフ限定の起用で止まっていますが、無事実戦復帰も果たしています。アマ投手の故障のリスクは球速の高速化などの影響で、どの候補にも当てはまる問題となっているため、現時点で投げられるのであれば各球団の高評価も変わらないでしょう。

中村優斗 (愛知工業大)

球速も注目される新たな剛腕

持ち味の速球はドラフト直前に最速160kmに達し、また平均球速も150km以上をキープするなど、今後の球速の進化が注目される剛腕です。速球であまり空振りを奪えないのはやや気がかりですが、切れ味鋭いスライダーや制球面も評価が高いため、金丸に続くエース候補として名前が挙がっています。競合の可能性は断言できませんが、間違いなく1位で消える投手でしょう。

抑え向きとの評価も

身長176cmという点を懸念する声もあり、そこも踏まえて抑え向きと評価を下す意見も時々目にします。個人的には先発で見たい存在ですが、チームによっては巨人・西舘勇陽のように中継ぎスタートとなったり、あるいは守護神候補として起用されるかもしれません。

他候補の紹介

篠木健太郎 (法政大)
最速157kmと馬力のある先発右腕。ただ、思ったほど奪三振が多くない一方、制球面が課題。1位が濃厚だと思いますが、力投型からのモデルチェンジを図っており、ここの進捗をどう見るかで評価が分かれそうです。

寺西成騎 (日本体育大)
バランスの良いフォームが特徴の先発右腕で、実力はドラ1級。一方、懸念されるのは星稜高時代に手術した肩などのコンディション面で、ここが評価の分かれ目となりそう。外れ1位もあれば、スリップもあり得る候補です。

林翔大 (大阪経済大)
金丸に次ぐ関西屈指の先発右腕。176cmと小柄寄りではありますが、最速150キkmの速球はキレがあり、制球もまずまず。後は変化球さえもう一段仕上がってこれば、早期のローテ入りも狙える候補だと見ています。

坂口翔颯 (国学院大)
ゲームメイクに定評のある先発右腕ですが、秋は故障スタートとなるなど、今年はアピール不足。最速153kmの速球に変化球も多彩なので、当初は上位候補と見ていましたが、現状はスリップの可能性も感じます。

佐藤柳之介 (富士大)
出どころが見えにくいオーバースローが特徴の先発左腕。奪三振力を武器に安定した成績を記録。キレ重視のスタイルや地方なのを考慮すると、真価が読みづらい投手ですが、早期のローテ入りもあり得る候補だと思います。

宮原駿介 (東海大静岡C)
地方で無双している先発左腕。174cmと小柄ながら最速150kmの速球とスライダー系を軸に、安定した奪三振とイニング消化を記録。落ちる球がもっと安定してこれば、ローテ上位の先発となれる可能性も感じます。

德山一翔 (環太平洋大)
最速153kmの速球で空振りを奪えるパワー左腕。この剛腕ぶりは上位確実と見ていましたが、故障で春は全休となりトーンダウン。実戦復帰後は少しずつ状態を戻しているようですが、評価が間に合うかは微妙な情勢です。

児玉悠紀 (青山学院大)
スライダー、チェンジアップと質の高い変化球を低めに集める先発左腕。ゆったりと投げるフォームはクイック時などに懸念も感じるため、微調整が必要となるかもしれませんが、将来のローテ入りが期待できる候補です。

大学生野手のドラフト候補

大学生野手で注目なのは、やはり宗山塁・西川史礁・渡部聖弥のBIG3。特に、宗山はハイレベルな遊撃守備を武器に早くから評価されており、懸念された肩の問題も払拭されつつあるため、競合間違いなし。また、西川や渡部は少し調子を落としている感もありますが、こちらも1位指名の可能性が高いと予想しています。

一方、BIG3以外で上位確実と言い切れる候補は挙げられませんが、宗山の次点となれる遊撃手やコーナーの強打者など、各ポジションに有力候補は控えています。球団毎の需要によって評価は分かれるものの、上位指名は大学生野手が中心となる可能性もあるでしょう。

宗山塁 (明治大)

10年に1人の遊撃手

獲得した球団は10年以上ショートが安泰と評されるほど、高い守備力を誇る大学生ショート。この守備力を軸として、今ドラフトで希少な即戦力候補の野手と期待されています。一方、懸念されたのは打撃面の現状。2年次には長打力も併せ持った打力を披露しており、その時点で競合レベルのドラ1候補と評されるレベルに。しかし、昨年はフォームの改造に手こずり、今春は右肩の故障によりアピールが不発だったため、打撃に関しては今秋の様子見となっていました。

秋に復調をアピール

負傷した右肩は既に回復しているようで、守備では変わらず軽快な動きを見せています。一方の打撃も復調気配となっており、懸念は完全に払拭されたと言えるでしょう。長打力の伸び代に関しては評価が分かれるかもしれませんが、レベルの高い守備力に加え巧打力も取り戻しつつあるので、スペシャルな選手であることは明々白々。今年のNo.1野手候補であり、金丸とともに競合に何球団が集まるのか、注目の的となっています。

西川史礁 (青山学院大)

フルスイングが魅力の強打者

大抜擢された侍ジャパンの試合でも見せたように、初球からフルスイング出来るのが彼の魅力。それでいて三振は少なく、また守備ではセンターや内野の可能性を残しているのも面白いところです。秋に右手の指を負傷したのは少し気になりますが、将来のコア候補として1位指名は固いでしょう。

現状はコンタクトヒッター？

3年春以外は突出した打撃成績を残せていないのは懸念されるところ。長打の数や打球角度などには物足りなさを抱いており、現状はコンタクトヒッターの域を出ない印象も受けます。即戦力候補とは言い切れない面もあり、プロでは中距離打者に留まってしまうかもしれません。

渡部聖弥 (大阪商業大)

広角に飛ばせる強打者

状態の良い時は弾丸ライナーを連発する強打者で、それを広角にぶち込めるのが彼の魅力。ただ、今年は逆方向を意識し過ぎてか、呼び込み過ぎたり立ち遅れたりと、三振や凡打が増えているのは懸念されるところ。粗削りな部分が目立っており、西川以上に評価が分かれるかもしれません。

西川との違いは？

今年の不調やセンター、内野の可能性を残す守備面など、西川との共通点が多い打者です。所属リーグのレベル差などを判断してか、現状は次点との評価が多いですが、逆に広角に飛ばせる点をより評価し彼を優先する球団もありそう。少なくとも1位で指名される可能性は高いと見ています。

他候補の紹介

笹原愛斗 (九州共立大)
守備の評価が先行していた大学を代表する捕手ですが、今年に入りチームで4番も任せられるほどに打撃も成長中。清水智裕 (中部大)が志望届を出さないのであれば、大学生捕手No.1は彼だと期待しています。

佐々木泰 (青山学院大)
1年次から4番も経験したスラッガー。今時の強打者らしいガッチリとした構えでフライを量産する一方、得手不得手がはっきしているのは悩みどころ。人によって評価が分かれそうで、上位確実とは言えない印象も受けます。

柳舘憲吾 (国学院大)
プルヒッターでありながら、長打力とアベレージが両立する強打者。三塁のフットワークにも定評があります。トップを作る動作に少しぎこちなさも感じるため、プロの球速に対応できるかが評価の分かれ目となりそうです。

浦田俊輔 (九州産業大)
俊足巧打で好守も売りのショート。特に、コンタクト力が優れており、地方とはいえかなり少ない三振数を記録。現時点で宗山の次点として推せる存在ですが、長打面の現状と伸び代をどう判断するかで評価が分かれるかもしれません。

麦谷祐介 (富士大)
走守が安定した外野手である一方、巧打型の打撃は大舞台で一発を放つ勝負強さも。センターから逆方向を意識した打撃スタイルは実戦向きであり、プロの球速にさえ慣れれば早期からの戦力化も期待できる候補です。

吉納翼 (早稲田大)
どっしりとした体格から広角に飛ばせるスラッガー。肩が強いため、ライト守備も期待できそう。三振が多いのはネックですが、長打力は安定しており、左なのも含め西川らとはまた違った需要が見込めるでしょう。