今回のドラフトはやはり不作の年だったことで大抵の球団は上位から難しいドラフトとなった印象です。
ただ不作の年だったとは言え、指名された選手たちにはやはり期待してしまうのがファンというものです。
ドラフトランキング 2019
順位 | 球団 | 点数 |
---|---|---|
1位 | ヤクルト | 95点 |
2位 | ロッテ | 90点 |
3位 | 西武 | 85点 |
4位 | 日本ハム | 85点 |
5位 | 広島 | 85点 |
6位 | 中日 | 80点 |
7位 | 巨人 | 75点 |
8位 | DeNA | 75点 |
9位 | オリックス | 70点 |
10位 | ソフトバンク | 70点 |
11位 | 阪神 | 70点 |
12位 | 楽天 | 60点 |
パリーグのドラフト指名選手
西武のドラフト指名選手
ドラフト指名選手一覧
順位 | 選手 | 守備 | 所属 |
---|---|---|---|
× | 佐々木朗希 | 右投手 | 大船渡高 |
1 | 宮川哲 | 右投手 | 東芝 |
2 | 浜屋将太 | 左投手 | 三菱日立パワーシステムズ |
3 | 松岡洸希 | 右投手 | 武蔵(独立L) |
4 | 川野涼多 | 遊撃手 | 九州学院高 |
5 | 柘植世那 | 捕手 | Honda鈴鹿 |
6 | 井上広輝 | 右投手 | 日大三高 |
7 | 上間永遠 | 右投手 | 徳島(独立L) |
8 | 岸潤一郎 | 外野手 | 徳島(独立L) | 育成ドラフト |
1 | 出井敏博 | 右投手 | 神奈川大 |
評価と採点
85点
不利な状況ながらも課題の投手陣を上手く補えたドラフトに!
佐々木を抽選で外しウェーバー制では順番が最後になるという不利な状況にもかかわらず、チーム一の課題であった投手陣を上手く補えたドラフトとなりました。
注目はやはり上位3人の即戦力投手です。宮川は威力満点の速球が武器の投手でどう起用していくのか注目です。 また、2位の浜屋はチームでは貴重な左腕として、3位の松岡は右のサイドハンドで平井の負担を減らす存在として期待できそうです。
下位でも守備型の捕手として柘植、有望な高校生投手の井上を指名するなど納得の人選が続きました。さらには今ドラフト最後の指名となる岸の存在も見逃せません。明徳高のエースとして甲子園を沸かせた選手でしたが、その後は紆余曲折の野球人生でした。徳島では外野手として活躍しているため、秋山の去就次第では外野の穴を埋める候補の一人として期待したいです。
ソフトバンクのドラフト指名選手
ドラフト指名選手一覧
順位 | 選手 | 守備 | 所属 |
---|---|---|---|
× | 石川昂弥 | 三塁手 | 東邦高 |
1 | 佐藤直樹 | 外野手 | JR西日本 |
2 | 海野隆司 | 捕手 | 東海大 |
3 | 津森宥紀 | 右投手 | 東北福祉大 |
4 | 小林珠維 | 内野手 | 東海大札幌高 |
5 | 柳町達 | 三塁手 | 慶応義塾大 | 育成ドラフト |
1 | 石塚綜一郎 | 捕手 | 黒沢尻工高 |
2 | 大関友久 | 左投手 | 仙台大 |
3 | 伊藤大将 | 二塁手 | 八戸学院光星高 |
4 | 勝連大稀 | 遊撃手 | 興南高 |
5 | 舟越秀虎 | 外野手 | 城北高 |
6 | 荒木翔太 | 三塁手 | 千原台高 |
7 | 村上舜 | 左投手 | 山形中央高 |
評価と採点
70点
即戦力多めのドラフトも指名したポジションにはやや疑問。
例年は豊富な戦力を背景に余裕のドラフトを見せていましたが、さすがに2年連続のV逸に危機感を覚えたようで即戦力中心の指名となりました。ただ、指名順位とポジションには色々と疑問があります。
1位の佐藤は外野手として、2位の海野は捕手としての守備力が今ドラフトNo.1の評価です。よって、守備だけなら既に即戦力クラスですが、一方の打撃は発展途上でレギュラーになるには今後の成長次第です。
ただ、石川昂の指名からも分かるように一番の補強ポイントは主力の後釜となる内野手です。にも関わらず、実績のある内野手の指名は5位の柳町だけです。ある程度候補がいた高校生内野手を上位で何故指名しなかったのかは疑問です。(ちなみに4位の小林は内野手となっていますが、彼は元々投手で公式戦での守備は一塁と外野の経験しかありません。)
と厳し目のことを言いましたが、2位まで海野が残っていたのは嬉しい誤算でした。彼が計算できる存在となれば、栗原のコンバートなど新たな選択肢が出てきます。結果的には今ドラフトが主力の後釜につながる可能性もあるよと予防線を張っておきます。どちらにせよ、ホークスの今ドラフトは今年が不作で難しい年だったと強く印象に残る指名の一つでした。
楽天のドラフト指名選手
ドラフト指名選手一覧
順位 | 選手 | 守備 | 所属 |
---|---|---|---|
× | 佐々木朗希 | 右投手 | 大船渡高 |
1 | 小深田大翔 | 遊撃手 | 大阪ガス |
2 | 黒川史陽 | 二塁手 | 智弁和歌山高 |
3 | 津留崎大成 | 右投手 | 慶応義塾大 |
4 | 武藤敦貴 | 外野手 | 都城東高 |
5 | 福森耀真 | 右投手 | 九州産業大 |
6 | 瀧中瞭太 | 右投手 | Honda鈴鹿 |
7 | 水上桂 | 捕手 | 明石商高 | 育成ドラフト |
1 | 江川侑斗 | 捕手 | 大分高 |
2 | 小峯新陸 | 右投手 | 鹿児島城西高 |
3 | 山崎真彰 | 遊撃手 | ハワイ大 |
4 | 澤野聖悠 | 遊撃手 | 誉高 |
評価と採点
60点
序盤から躓き迷走したドラフト。
ここ最近の楽天の動きは非常に活発的で時には賛否両論もあると思いますが、このドラフトは否の意見がほとんどだと思います。ドラフト序盤で躓きそのまま終わってしまったという印象です。
楽天のドラフトを全体的に見ると二遊間の選手が欲しいと言う意図は見えますが、ならば何故昨年のドラフトで豊富だった高校生の遊撃手を1位で指名しなかったのか疑問です。個人的に長期的なチーム作りを考える時は外野手よりも内野手、特に二遊間を優先すべきだと思います。
唯一面白いと思った指名は3位の津留崎です。出所が見づらいフォームから150キロオーバーのストレートを投げる本格派投手です。即戦力になりうる存在だと思いますが、故障しやすそうなフォームなのがやや気がかりです。
ロッテのドラフト指名選手
ドラフト指名選手一覧
順位 | 選手 | 守備 | 所属 |
---|---|---|---|
1 | 佐々木朗希 | 右投手 | 大船渡高 |
2 | 佐藤都志也 | 捕手 | 東洋大 |
3 | 高部瑛斗 | 外野手 | 国士舘大 |
4 | 横山陸人 | 右投手 | 専大松戸高 |
5 | 福田光輝 | 遊撃手 | 法政大 | 育成ドラフト |
1 | 本前郁也 | 左投手 | 北翔大 |
2 | 植田将太 | 捕手 | 慶応義塾大 |
評価と採点
90点
目玉候補2人の獲得はチームの大きなプラスに。
競合で佐々木を、2位で佐藤と目玉候補だった選手を2人も獲得できたことで見事なドラフトとなりました。他チームが難しい指名を続ける中で漁夫の利を得た印象です。
1位の佐々木の能力についてはここで説明するまでもないでしょう。本当に将来が楽しみな投手です。個人的には競合した4球団の中で一番良いチームに行ったと思います。ここ数年のロッテは二木や種市、岩下など高卒の先発投手を上手く育成し一軍の戦力となっています。この流れに乗って佐々木の育成にも期待ですが、注目度がとても高い投手なので外野の声には気を付けて欲しいです。
田村という扇の要がいますが彼より下の世代に捕手はおらず、捕手獲得が急務の中で佐藤を獲得できたのは大きいです。打撃が良い捕手なので控えとしても1年目から期待できるかもしれませんが、一方で守備には課題が多く将来的にはコンバートの可能性もあります。
日本ハムのドラフト指名選手
ドラフト指名選手一覧
順位 | 選手 | 守備 | 所属 |
---|---|---|---|
× | 佐々木朗希 | 右投手 | 大船渡高 |
1 | 河野竜生 | 左投手 | JFE西日本 |
2 | 立野和明 | 右投手 | 東海理化 |
3 | 上野響平 | 遊撃手 | 京都国際高 |
4 | 鈴木健矢 | 右投手 | JX-ENEOS |
5 | 望月大希 | 右投手 | 創価大 |
6 | 梅林優貴 | 捕手 | 広島文化学園大 |
7 | 片岡奨人 | 外野手 | 東日本国際大 | 育成ドラフト |
1 | 宮田輝星 | 外野手 | 福岡大 |
2 | 樋口龍之介 | 外野手 | 新潟(独立L) |
3 | 長谷川凌汰 | 右投手 | 新潟(独立L) |
評価と採点
85点
例年とは違いロマンではなく現実的なドラフトに。
例年のドラフトは高校生、特に甲子園を騒がせた選手を多く指名してきましたが、今ドラフトは現実的で即戦力を意識した指名となりました。
1位と2位はともに即戦力として期待できる投手を指名しました。1位の河野は今ドラフトNo.1左腕との評価で、小さなテイクバックから投げる直球に要注目です。2位の立野はノビのあるストレートを武器にし本格派投手として期待できそうです。
個人的に注目したい選手は3位の上野です。彼の持ち味は何といっても守備で、すでに一軍レベルとの評価もあります。一方で打撃力はまだまだ非力でこちらは時間がかかりそうです。身体能力が評価された高校生内野手が多かった今ドラフトで彼だけは異質な存在でした。
オリックスのドラフト指名選手
ドラフト指名選手一覧
順位 | 選手 | 守備 | 所属 |
---|---|---|---|
× | 石川昂弥 | 三塁手 | 東邦高 |
× | 河野竜生 | 左投手 | JFE西日本 |
1 | 宮城大弥 | 左投手 | 興南高 |
2 | 紅林弘太郎 | 遊撃手 | 駿河総合高 |
3 | 村西良太 | 右投手 | 近畿大 |
4 | 前佑囲斗 | 右投手 | 津田学園高 |
5 | 勝俣翔貴 | 三塁手 | 国際武道大 | 育成ドラフト |
1 | 佐藤一磨 | 左投手 | 横浜隼人高 |
2 | 谷岡楓太 | 右投手 | 武田高 |
3 | 中田惟斗 | 右投手 | 大阪桐蔭高 |
4 | 平野大和 | 外野手 | 日章学園高 |
5 | 鶴見凌也 | 捕手 | 常磐大高 |
6 | 大下誠一郎 | 外野手 | 白鴎大 |
7 | 佐藤優悟 | 外野手 | 仙台大 |
8 | 松山真之 | 右投手 | 富山(独立L) |
評価と採点
70点
2度抽選を外す苦しいドラフトに。視線の先は数年後?
2度も抽選を外したため苦しいドラフトとなり、短期的よりも長期的な視点を優先した指名となりました。
特に上位の選手は順位よりも欲しい選手を優先した印象です。1位の宮城は当初から抽選を外し続けたチームが1位で指名すると予想されていましたが、オリックスの指名順であれば本来は2位で指名したかった選手だと思います。また、2位の紅林の指名も意外で即戦力を指名すると思っていましたが、3位までには残らないと判断しての指名だと思います。
1位の石川や昨年1位の太田の指名からも分かるようにオリックスは長期的なチーム作りで内野手を優先しているようです。ただ、長年優勝から遠ざかっているため、ファンの中には不満がある人もいるかもしれません。今ドラフトでも即戦力になりうる選手は指名していますが、既存戦力と併せて考えても来年の優勝はまだ厳しいと思います。未来はそう暗くないと思うのでもう数年の辛抱だと個人的に思っています。
セリーグのドラフト指名選手
巨人のドラフト指名選手
ドラフト指名選手一覧
順位 | 選手 | 守備 | 所属 |
---|---|---|---|
× | 奥川恭伸 | 右投手 | 星稜高 |
× | 宮川哲 | 右投手 | 東芝 |
1 | 堀田賢慎 | 右投手 | 青森山田高 |
2 | 太田龍 | 右投手 | JR東日本 |
3 | 菊田拡和 | 三塁手 | 常総学院高 |
4 | 井上温大 | 左投手 | 前橋商高 |
5 | 山瀬慎之助 | 捕手 | 星稜高 |
6 | 伊藤海斗 | 外野手 | 酒田南高 | 育成ドラフト |
1 | 平間隼人 | 遊撃手 | 徳島(独立L) |
2 | 加藤壮太 | 外野手 | 武蔵(独立L) |
評価と採点
75点
2度抽選を外したため苦しいドラフトも例年通り独自路線のドラフトは健在。
オリックスと同様に2度も抽選を外したため1位指名は苦しい展開になりましたが、2位以降は例年通りの独自路線で無難なドラフトにまとめました。今季優勝したことで終盤は余裕さえ感じるドラフトでした。
1位の掘田は当然予想外でしたが、伸び盛りで可能性は感じる投手です。また、2位以降の指名は素晴らしく、後半は今年も高校生中心のドラフトを展開しました。1位で獲れなかった即戦力投手として太田を2位で、将来の大砲候補・菊田や正捕手候補・山瀬の獲得にも成功しました。
ただ今年も高校生のスター選手を獲得できなかったのは残念でした。親会社が日テレということもあり視聴率が良く話題になるので、スター選手は欲しいところですが、他球団次第ということもあり今年も獲得に失敗しました。毎年獲得を試みてはいるのですが、くじ運の悪さが悔やまれます。
DeNAのドラフト指名選手
ドラフト指名選手一覧
順位 | 選手 | 守備 | 所属 |
---|---|---|---|
1 | 森敬斗 | 遊撃手 | 桐蔭学園高 |
2 | 坂本裕哉 | 左投手 | 立命館大 |
3 | 伊勢大夢 | 右投手 | 明治大 |
4 | 東妻純平 | 捕手 | 智弁和歌山高 |
5 | 田部隼人 | 遊撃手 | 開星高 |
6 | 蝦名達夫 | 外野手 | 青森大 |
7 | 浅田将汰 | 右投手 | 有明高 |
評価と採点
75点
インパクトよりも現実的に、優勝を強く意識したドラフトが見たかった。
例年通りの戦略ならば森下を指名すると予想していましたが、結果は競合回避を選択しました。ただ、巨人を超えるためにも森下で勝負に出るべきだったと思います。
1位の森は今ドラフトNo.1の高校生遊撃手で楽しみな選手ですし、チーム事情的に遊撃手の若手が欲しいことも理解できます。ただ、ベイスターズは高校生内野手の育成に何年も成功しておらず外野に転向するパターンが多いため、この指名はリスクがやや大きいと思います。
1位については酷評しましたが2位以降の指名は近年のドラフト巧者ぶりが存分に発揮された指名となっています。2位の坂本は完成度が高い左腕として即戦力の期待があり、4位の東妻は高校生No.1捕手として将来が楽しみな選手です。また、6位の蝦名にも注目したいです。地方の大学リーグながら中々の強打を見しており、佐野や楠本のように下位指名ながら一軍の戦力となる可能性を秘めています。
阪神のドラフト指名選手
ドラフト指名選手一覧
順位 | 選手 | 守備 | 所属 |
---|---|---|---|
× | 奥川恭伸 | 右投手 | 星稜高 |
1 | 西純矢 | 右投手 | 創志学園高 |
2 | 井上広大 | 外野手 | 履正社高 |
3 | 及川雅貴 | 左投手 | 横浜高 |
4 | 遠藤成 | 遊撃手 | 東海大相模高 |
5 | 藤田健斗 | 捕手 | 中京学院大中京高 |
6 | 小川一平 | 右投手 | 東海大九州キャンパス | 育成ドラフト |
1 | 小野寺暖 | 外野手 | 大阪商業大 |
2 | 奥山皓太 | 外野手 | 静岡大 |
評価と採点
70点
有名な高校生たちの指名で評価は高くなりそうですが。
1~5位まで見事に有名どころの高校生を指名しました。多くのファン的には嬉しい指名かもしれませんが、最下位から3位になった意味合いがあまりないように感じます。
1位の西の外れ単独は予想外でした。佐々木や奥川と比べると能力は少し見劣りしますが、野球センス溢れる面白い選手です。外れとはいえ単独で指名できたのは美味しいと思います。
2位の井上は長打力はトップクラスですが、その他の能力がかなり見劣りします。よって、2位での指名はかなり勿体ないと感じました。一方で上手いと思った指名は4位の遠藤です。そのままプロでショートを続けられるかは判断が難しいですが、バッティングにはセンスがあり楽しみな選手です。
来年さらに上位を狙うのであれば即戦力の打者の獲得が必須だったにも関わらず、長期を見据えたドラフトを行った理由がわかりません。今後阪神はどの年に勝負をかけようとしているのか全く戦略が見えてこない場当たり的なドラフトだったと思います。
広島のドラフト指名選手
ドラフト指名選手一覧
順位 | 選手 | 守備 | 所属 |
---|---|---|---|
1 | 森下暢仁 | 右投手 | 明治大 |
2 | 宇草孔基 | 外野手 | 法政大 |
3 | 鈴木寛人 | 右投手 | 霞ケ浦高 |
4 | 韮澤雄也 | 遊撃手 | 花咲徳栄高 |
5 | 石原貴規 | 捕手 | 天理大 |
6 | 玉村昇悟 | 左投手 | 丹生高 | 育成ドラフト |
1 | 持丸泰輝 | 捕手 | 旭川大高 |
2 | 木下元秀 | 外野手 | 敦賀気比高 |
3 | 畝章真 | 右投手 | 香川(独立L) |
評価と採点
85点
短期と長期をともに見据えた上手い指名。
今季は苦しいシーズンとなったので即戦力中心のドラフトになるかと思いましたが、短期と長期をともに見据えた指名を行いました。率直に上手いドラフトだと思います。
やはり何と言っても単独指名に成功した森下です。今ドラフトNo.1の即戦力投手で不調者が多かった投手陣の救世主になって欲しい投手です。落差の大きいカーブが特徴でタイプ的には楽天の岸と近い印象です。
1位以外にも3位の鈴木はエース候補として、4位の韮澤は小園の相棒として将来が楽しみな選手です。ただ、1つ気になった点は2位の宇草です。外野手にスピードがある選手が不足していることから獲得したとありますが、それ以外の能力について評価が分かれています。やや使い勝手が悪い選手に感じるので2位指名は勿体なく感じましたが、他の2位候補に目ぼしい選手がいなかったので消去法で考えるとありなのかもしれません。
中日のドラフト指名選手
ドラフト指名選手一覧
順位 | 選手 | 守備 | 所属 |
---|---|---|---|
1 | 石川昂弥 | 三塁 | 東邦高 |
2 | 橋本侑樹 | 左投手 | 大阪商業大 |
3 | 岡野祐一郎 | 右投手 | 東芝 |
4 | 郡司裕也 | 捕手 | 慶応義塾大 |
5 | 岡林勇希 | 右投手 | 菰野高 |
6 | 竹内龍臣 | 右投手 | 札幌創成高 | 育成ドラフト |
1 | 松田亘哲 | 左投手 | 名古屋大 |
評価と採点
80点
現場の意見が強く反映された現実的な指名ではある。
近年の流れとは違い即戦力を意識した指名になったと思います。一応、全体的なバランスは良いのですが、何か物足りなさを感じたドラフトでした。
石川に3球団も競合したのは予想外でしたが、無事に獲得できて本当に良かったです。長打力が魅力なのはすでにご存じだと思いますが、もう一つの魅力が選球眼です。やはり四球をしっかり選べる打者の方が大成する可能性が高いと思います。
今回のドラフトの成否を握っているのが2位の橋本です。変則投法で奪三振が多い一方で与四球も多いのが気がかりです。左投の数がやや不足していることから指名したのですが、個人的には無理に左右のバランスをとる必要はなかったのにと思います。
また、今ドラフトでは捕手の獲得が急務の中で4位に郡司が残ってたのは幸いでした。既存の捕手とは被らない打撃タイプである一方で、戦力となるかは不安視されている守備次第です。ただ、豊富だった高校生捕手も指名できなかったのは個人的に残念でした。
ヤクルトのドラフト指名選手
ドラフト指名選手一覧
順位 | 選手 | 守備 | 所属 |
---|---|---|---|
1 | 奥川恭伸 | 右投手 | 星稜高 |
2 | 吉田大喜 | 右投手 | 日本体育大 |
3 | 杉山晃基 | 右投手 | 創価大 |
4 | 大西広樹 | 右投手 | 大阪商業大 |
5 | 長岡秀樹 | 遊撃手 | 八千代松陰高 |
6 | 武岡龍世 | 遊撃手 | 八戸学院光星高 |
評価と採点
95点
今ドラフト一の勝ち組。
くじを当てただけでなく4位まで投手で固める徹底ぶり。今ドラフト一の勝ち組という評価は満場一致だと思います。
1位で当てた奥川は説明不要ですね。活躍するために必要なのは神宮への対応力だけだと思います。どの時期から起用し始めるのか、高津新監督の考えにも注目したいです。
2~4位はいずれも4年秋に調子を上げてきた大学生投手たちです。特に、2位の吉田は制球力がかなり魅力的で、1位指名もあるのではと予想していました。彼を2位で指名できたのは最下位に終わった中での唯一の旨味かもしれません。
ちなみに、-5点の理由は捕手を指名しなかったからです。ただ、タイミング的に難しく仕方がない部分でもあります。