ジャイアンツの2020年
目指すは常勝も前途多難。
5年ぶりに優勝したジャイアンツですが予想外の事態が勃発。果たして今オフの補強はどのように進めていくのか?今回はジャイアンツの補強ポイントについて徹底検証していきます。
ジャイアンツの補強情報 【2019-2020】
残留
選手 | 守備 |
---|---|
菅野智之 | 右投手 |
デラロサ | 右投手 |
メルセデス | 左投手 |
菅野智之
今オフにでもMLB挑戦の可能性がありましたが、不完全燃焼なシーズンで終わったため来季以降に持ち越しです。球団がついにポスティングを認めたことでMLB挑戦へのハードルはかなり下がりました。いずれにせよ、まずは来季復調することが大切です。
デラロサ
シーズン途中加入ながら抑えとして定着し優勝の立役者に。勝ちパターンがまだまだ不安定なことから絶対に残留させなければならない投手でした。先発での起用を希望しているようですが、チーム事情的に来季も抑えが基本線だと思います。
メルセデス
スタミナが弱点ではあるものの安定して試合を作ることができるため、まだまだ必要な投手です。推定年俸は1100万円とかなり安いですが、出来高を厚くしており活躍すればそれなりの額を手にできる契約となっているそうです。
補強
選手 | 守備 | 備考 |
---|---|---|
G.パーラ | 外野手 | 前ナショナルズ |
A.サンチェス | 右投手 | 前SK(韓国) |
T.ビエイラ | 右投手 | 前ホワイトソックス |
堀田賢慎 | 右投手 | ドラフト1位 |
太田龍 | 右投手 | ドラフト2位 |
ヘラルド・パーラ
シーズン序盤はマイナー契約から始まり調子も上がりませんでしたが、ナショナルズ移籍後は本来の調子を取り戻しワールドシリーズ制覇に貢献しました。
長打力よりもミート力が持ち味で、イメージとしてはマギーが近いかもしれません。
アンヘル・サンチェス
韓国のSKでは先発で17勝、防御率2.62と圧倒的な成績を残し、MLBをはじめ多くの球団が関心を寄せていた注目の投手でした。
常時150km代を記録する直球と多彩な変化球を持っており制球も悪くないと、かなり活躍が期待できる投手です。
チアゴ・ビエイラ
MLBでもマイナーでも目立った成績は残せていない投手です。
持ち味は何と言っても最速160km越えの直球です。ただ、制球にはかなり苦しんでおり、まだ若いことから長いスパンで見る必要がある投手かもしれません。
堀田賢慎
奥川や佐々木と比べるとネームバリューは落ちますが、潜在能力は引けを取らないとの評価もある投手です。
太田龍
長身190cmからの直球は魅力も制球にはまだ課題があります。今のところは即戦力よりも素材型との評価が多いです。
退団
選手 | 守備 | 退団 | 移籍先 |
---|---|---|---|
阿部慎之助 | 捕手 | 引退 | |
マシソン | 右投手 | 引退 | |
山口俊 | 右投手 | ポスティング | ブルージェイズ |
ゲレーロ | 外野手 | 自由契約 | |
ビヤヌエバ | 三塁手 | 自由契約 | 日本ハム |
ヤングマン | 右投手 | 自由契約 | レンジャーズ(マイナー) |
クック | 右投手 | 自由契約 | マーリンズ(マイナー) |
森福允彦 | 左投手 | 戦力外 | 引退 |
坂本工宜 | 右投手 | 戦力外 | |
アダメス | 右投手 | 戦力外 | 北米独立L |
J.マルティネス | 内野手 | 戦力外 | BC新潟 |
阿部慎之助
お疲れ様でした!竜ファンとしては小林正人との対戦がいつも楽しみでした。
マシソン
想像以上に膝の状態が悪いようですが、東京五輪まで現役を続ける意向を示しています。引退後は人工膝の大手術を行うようです。
山口俊
ポスティングによるMLB挑戦と完全に予想外の事態です。フォークを武器にしていることや臨機応変な起用に対応できることから意外と需要はあるかもしれません。
無事ブルージェイズに入団が決まりました。ブルージェイズは若手野手が順調に育ちつつある一方で、投手陣は不安定な状況です。山口は先発、中継ぎともに経験が豊富なことから、状況に応じて様々な起用法が予想されます。
ゲレーロ
シーズン終盤は優等生ぶりを見せていましたが、高年俸がネックとなり退団となりました。
ビヤヌエバ
鳴り物入りで入団も結果を残せず退団です。守備は良いだけにもう少し我慢して起用すれば、十分戦力となる可能性は感じたのですが。
日本ハムへの入団が決まったため、2020年も日本でプレイします。
森福允彦
かつては左キラーの代表格でしたが衰えは隠せない状態でした。NPBでの現役続行を希望していましたがオファーはなく引退となりました。
ジャイアンツの補強ポイント
ジャイアンツの補強ポイントには以下の3点を挙げました。
- 計算できる先発
- 勝ちパターンを担う中継ぎ
- 強打の一塁手 or 外野手
計算できる先発
ジャイアンツには菅野と山口、2人の計算できる先発がいましたが、菅野は故障による不調で山口はポスティングによる退団が濃厚と両者ともに計算できない状況です。他にも候補はいますが規定投球回を投げ切れると確信できる先発はいないので補強が急務なポジションとなっています。
山口の穴を埋める投手としてA.サンチェスを獲得しました。かなり活躍が期待できる投手で、現状巨人が獲得できる外国人投手の中ではトップクラスの投手だと思います。
勝ちパターンを担う中継ぎ
デラロサの加入により最終的には抑えの固定に成功しましたが、中継ぎはシーズンを通してチーム一番の弱点となっていました。現状勝ちパターンを担えるのはデラロサと中川の2人なので、最低でもあと2枚は安定した中継ぎを作りたいところです。
デラロサの残留には成功しましたが、中継ぎ候補として獲得したT.ビエイラには過大な期待が持てない投手なので現状維持の状況です。外国人枠の問題もあるため、やはり日本人投手で安定した中継ぎを作らなければならないと思います。
強打の一塁手 or 外野手
阿部の引退や外国人野手の退団によって強打者獲得が必須となっています。岡本のポジションが流動的で守備位置を絞らずに選手を調査できるので、様々な選択肢が考えられそうです。
強打の外野手としてG.パーラを獲得しました。一塁手の外国人野手についても獲得する方針のようです。
ジャイアンツの補強候補は?
ジャイアンツの補強候補に名前が挙がっている選手を紹介します。
美馬学
故障が多いのがやや難点ですが、状態が良ければ確実に試合を作ってくれる投手です。山口の退団が濃厚な現状では確実に欲しい投手なので積極的な交渉を展開していました。しかし、結果的にはロッテへの移籍が決まり獲得は成功しませんでした。
鈴木大地
打順もポジションも様々な場所で活躍できる選手なので、原采配との相性はとても良い選手だと思います。ただ、こちらも結果的には楽天への移籍が決まり獲得は成功しませんでした。上記の美馬と同様獲得に失敗したことで、ジャイアンツにとっては7年ぶりのFA補強なしとなりました。
バレンティン
強打の外野手ということで補強ポイントにはマッチする選手だと思います。ただ、年齢が高いことや素行に不安があることなどから獲得を見送る方針のようです。
J.ロドリゲス
勝ちパターンを担える中継ぎとしてはこれ以上ないほど良い投手ですが、本人の希望により来季はメジャーでプレイする可能性が高いです。
頼みの綱は新外国人
最低でも3人の新外国人選手を獲得する方針で、補強ポイントは
- 先発
- 抑え
- コンタクト率の高い打者
以上3点となっています。
上記の方針により先発にA.サンチェス、抑えにT.ビエイラ、コンタクト率の高い打者にG.パーラを獲得しました。
4人目の新外国人として右打ちの強打者も調査しているようです。ただ、現状獲得できる選手の中に目ぼしい打者がいないため、MLBの開幕ロースターに漏れる選手なども視野に入れ根気よく調査していくようです。
ジャイアンツの2020年シーズン注目ポイント
ジャイアンツの2020年シーズンで注目すべきポイントを以下の5点にまとめました。
- 菅野の復調
- 勝ちパターンの編成
- 岡本と大城の起用法
- 正二塁手争い
- 若手有望株の起用法
菅野の復調
計算できる先発が少ない以上菅野の復調が待たれます。状態さえ良ければ結果を残す投手なので、来季はどこまで調子を取り戻せるのか注目です。
勝ちパターンの編成
デラロサと中川以外に誰を勝ちパターンに据えるのか注目です。先発から転向させるのか若手を抜擢するのか色々な方法が考えられます。
岡本と大城の起用法
大城はとりあえず来季は捕手一本でいく方針のようです。一方、岡本の方はやはり流動的となり今後の補強次第だと思います。
正二塁手争い
吉川尚が万全であれば任せたいところですが、故障が多くシーズンを通じての起用は難しそうです。来季も今年同様に色んな選手でやり繰りをすることになると思います。
若手有望株の起用法
戸郷や山下航などジャイアンツには若手有望株が揃いつつあります。彼らを来季はどのように起用していくのかも注目です。