【MLB】日本人選手の2020年シーズンを占う

日本人メジャーリーガーは新たに3選手が増え計9選手に!

一時は日本人選手のメジャー挑戦が下火となっており寂しいシーズンもありましたが、今年は日本人野手が2人増えるなど楽しみが多いシーズンとなりそうです。

各選手の成功を祈りつつ、今回は日本人メジャーリーガーの2020年を占ってみました!

新たな日本人メジャーリーガーの誕生

新たに3選手がメジャー挑戦。彼らの活躍次第で今後の日本人選手の評価が左右されるので責任重大

筒香嘉智 【レイズ】

移籍概要
DeNAからポスティング
2019年の成績 【DeNA】
打数 464、本塁打 29、三振 141
打率 .272、出塁率 .388、OPS .899
契約情報
2年総額1200万ドル
2020年の年俸は500万ドル

レイズはデータ重視のチーム作りを行っており、速球への弱さなど不安点が多い筒香の獲得は予想外だった。今オフのFA選手獲得は筒香のみとなっており、レイズは筒香をかなり高く評価しているように感じる。

外野陣が飽和状態でDHやレフトのレギュラー候補も多いことから、日本時代は少なかった三塁手での出場機会も多くなるだろう。

また、色々と共通点の多い韓国人スラッガーのチェ・ジマンは大きなライバルとなり、チェが2019年に残した本塁打 19、OPS .822の成績は筒香にとっても一つの目安になる。

他選手と比べ高い年俸を貰っているので開幕当初は多めに出番を与えられると思うが、そこで結果を残せなければマイナー降格など苦しいメジャー挑戦となるかもしれない。

山口俊 【ブルージェイズ】

移籍概要
巨人からポスティング
2019年の成績 【巨人】
投球回 170、防御率 2.91、被本塁打 8
K/9 9.95、BB/9 3.18、WHIP 1.16
契約情報
2年総額635万ドル
2020年の年俸は317.5万ドル

ブルージェイズは野手陣に楽しみな若手が揃っているのに対し、投手陣はそれほど層が厚くない。先発と中継ぎの両方で経験豊富な山口は重宝されるかもしれない。

リュ・ヒョンジンやロアークなどの補強により先発ローテは充実してきた。ただ、ローテの中にはコンディションに不安を抱えている投手もおり、山口にも先発のチャンスが十分にある。

また、年俸の面から見ても中継ぎ投手としてはやや高い額を貰っているので、先発の起用もある程度構想に入っているように思える。

成功のカギはやはり決め球であるフォークの精度となってくる。フォークがある程度通用すれば、投手陣の層が薄いチームだけに多くのチャンスが与えられるだろう。

秋山翔吾 【レッズ】

移籍概要
西武から海外FA
2019年の成績 【西武】
打数 590、本塁打 20、三振 108
打率 .303、出塁率 .392、OPS .864
契約情報
3年総額2100万ドル
2020年の年俸は600万ドル

レッズはここ数年あまり補強が上手くいってなかったものの、今オフは一転続々と大物の獲得に成功した。そして、この大物の中にはもちろん秋山も含まれている。

カステヤノスの加入や若手の成長などにより、外野陣は飽和状態となっている。しかしながら、秋山はセンターを守れるという強みがあるので、今のところはレギュラーとしてプレイすることが予想されている。

高い評価を受けているはものの、決して安泰な状況ではない。レッズは楽しみな若手を多数抱えているチームであり、精彩を欠くプレイが続くようであればすぐさまポジションを失う可能性もある。

チームは低迷から抜け出すためにシーズン中も積極的な補強に乗り出すことが予想される。チームにとっても、秋山にとっても早急に能力の高さを見せる必要がある。

日本人メジャーリーガーの先輩たちにも期待

チームの主力を担う選手が多く、シーズンを通しての活躍を期待!

田中将大 【ヤンキース】

2019年の成績 【ヤンキース】
投球回 182、防御率 4.45、被本塁打 28
K/9 7.37、BB/9 1.98、WHIP 1.24
契約情報
7年総額1億5500万ドルの最終年
2020年の年俸は2300万ドル

昨年は試合序盤に炎上する場面も見られたが、シーズンを通してローテを守り抜き離脱者が続出したヤンキースの大きな助けとなった。

2020年はコールの加入によりローテの2番手以降を任せられる可能性が高いものの、PSでの活躍などによりチームからは高い信頼を得ているため、故障さえしなければ自ずと結果はついてくるだろう。

また、FA最終年ということもあり、グラウンド外の動きについても注目が集まる。ヤンキースが来年以降も田中を必要と判断すれば当然契約更新の動きが出てくるだろうし、状況によっては放出案が出てくる可能性も否定できない。いずれにせよ、田中にとって2020年は最も重要な年となる。

前田健太 【ツインズ】

2019年の成績 【ドジャース】
投球回 153.2、防御率 4.04、被本塁打 22
K/9 9.90、BB/9 2.99、WHIP 1.07
契約情報
8年総額2500万ドルの5年目
2020年の年俸は312.5万ドル+出来高

昨年は先発として十分な働きを見せていたが、契約事情などによりシーズン後半は中継ぎへ転換となった。2020年はドジャースの先発陣が昨季より弱体化しているので、先発3番手を確保し中継ぎに転換できないような結果を残して欲しいと期待していた。

がしかし、まさかツインズにトレードされてしまうとは完全に予想外だった。

ツインズは投手陣について不安を抱えていたので、前田は魅力的な選手だった。ドジャース時代と比べてもより重要な役割を任せられることが増えるだろう。ただし、前田の契約状況を考えると、今までと同様にシーズン終盤の中継ぎ転換の可能性については否定できない

ピネダやヒルといった実績がある先発の出遅れが決まっているため、シーズン序盤は先発でのチャンスを多く貰えるだろう。先発として活躍したいのであれば、シーズン序盤から全力でアピールし絶対的な地位を築く必要がある。

大谷翔平 【エンゼルス】

2019年の打撃成績 【エンゼルス】
打数 384、本塁打 18、三振 110
打率 .286、出塁率 .343、OPS .848

TJ手術の影響で昨年は打者に専念したものの、二刀流だった17年の打撃成績と比べるとやや物足りないものに終わった。

2020年は5月頃からの投手復活が予想され、絶対的エースが不在のエンゼルスにとっては先発1番手として期待されている。ただ、今季も引き続き二刀流選手としての起用が予想されているため、エースとして中4、5日で投げ続けるのは厳しい状況となっている。

先発陣に不安が残るチーム状況で大谷をどのように起用していくのか?名将・マドン新監督の采配にも要注目である。

菊池雄星 【マリナーズ】

2019年の成績 【マリナーズ】
投球回 161.2、防御率 5.46、被本塁打 36
K/9 6.46、BB/9 2.78、WHIP 1.52
契約情報
3年総額4300万ドルの2年目
2020年の年俸は1550万ドル

メジャー挑戦初年度だった昨年は好投を見せた試合はあったものの、全体的にはかなり物足りない成績に終わった。

2020年も引き続き先発としての起用が予想される。マリナーズは再建期に入っているため、チーム内の競争は少なくチャンスは多く貰えるだろう。目先の勝利ではなく、数年後に可能性を感じる投球をすることが菊池には求められている。

上記の契約情報では省略したが、3年目終了時には4年6600万ドルの球団オプションが存在する。この契約延長を手に入れるためにも今季は成長を見せる年にしなければならない。

平野佳寿 【マリナーズ】

移籍概要
ダイヤモンドバックスからFA
2019年の成績 【Dバックス】
投球回 53、防御率 4.75、被本塁打 7
K/9 10.36、BB/9 3.74、WHIP 1.38
契約情報
160万ドルの1年契約+出来高最大95万ドル+トレード手当25万ドル

セットアッパーとしてフル回転した18年の成績と比べると、昨年はやや悪化した成績となってしまった。それでも、奪三振率が伸びるなどまだまだMLBで活躍できる可能性は残している。

2020年はマリナーズに移籍し、守護神の座を争うことになる。チームはPS進出を狙える可能性が低くまた単年契約であることから、トレードでPSを狙うチームへのステップアップを目指すシーズンとなりそう。

多くのチームが興味を示しているという情報がありながら、移籍先がマリナーズとなったことは個人的に残念に思う。今季は何とか好調だった頃の数字を取り戻し、シーズン中にはぜひステップアップを果たして欲しい。

ダルビッシュ有 【カブス】

2019年の成績 【カブス】
投球回 178.2、防御率 3.98、被本塁打 33
K/9 11.54、BB/9 2.82、WHIP 1.10
契約情報
6年総額1億2600万ドルの3年目
2020年の年俸は2200万ドル

昨年は不思議なシーズンとなった。前半戦はここ数年の不調を引きずるような苦しい投球が続いていたが、後半戦は今までの不調が嘘のような好投を続け、K/9 13.00、BB/9 0.77と驚異的な成績を残した。

2020年はレスターに次ぐ先発2番手と予想されているが、昨年後半の投球を続けていけばエースとなる日もそう遠くはない。ただ、カブスは今オフ、補強に消極的な姿勢を示しており、PS進出はやや厳しい状況。ダルビッシュがいくら好投しても孤軍奮投となるかもしれない。

また、チームは贅沢税回避のため何人かの主力に放出の噂が出ており、ダルビッシュも一応候補の一人となっている。全球団へのトレード拒否権を持っているので可能性は低いが、もしダル自身がトレード移籍に前向きな姿勢となった場合にはトレード市場でのとても大きな目玉となる。

2020年もグラウンド内外で話題を振りまくであろうダルビッシュだが、個人的には日本人初のサイヤング賞を期待している。

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