【MLB】2024年の順位予想&展望

MLB2024の順位予想展望を書きました!

順位予想に関しては当てずっぽうなものですが、各球団の展望の方には力を入れています。全球団の現在地を簡単に掴めるよう頑張ったので、MLB観戦の助けになれば幸いです。

太字のチームはPS進出を予想しています。

ア・リーグ東地区

  1. ブルージェイズ
  2. ヤンキース
  3. オリオールズ
  4. レイズ
  5. レッドソックス

今季も激戦が予想されており、どのチームにも大なり小なりPS進出の可能性が残っています。ただ、何れのチームも不安材料が目立っており、若手の成長などで懸念を解消できたチームから、上に抜けていくでしょうか。意外と低レベルな混迷を招くかもしれず、結果的に一強多弱といった展開もありそうです。

ブルージェイズ

現状は投のチーム

ゲレーロJr.らの台頭で浮上したチームですが、現状は投手主体のチームに。投手に故障者が相次いでいるのは気がかりですが、今年の投手陣にも期待できるでしょう。一方、野手ではゲレーロJr.&ビシェットのトーンダウンやチャップマンの退団による3Bの不在など、内野陣に課題を残す状況。ターナーらベテランの補強で穴埋めを図りましたが、理想的な展開は若手たちの台頭でしょうか。ゲレーロJr.らの復調と若手の成長が噛み合えば、十分優勝を狙えるチームですが、逆に伸び悩んだ場合は未来に陰りが見え始めるかもしれません。

ヤンキース

結局はベテランの稼働次第

高コストな人件費が懸念される中、ソトのトレードを始め積極的な補強を展開し、一応の戦力UPは果たしました。しかし、必要不可欠なコアだったコールが離脱との悲報が入り、戦略の見直しも必要な事態に。ロドンやストローマンらベテラン勢が無事に稼働し、若手の台頭が合わされば粘れるかもしれませんが、コンテンダーとしては心許ないローテとなってしまいました。結局のところ、戦力維持は投打ともにベテラン勢の健康状態に大きく依存しており、更なるトラブルが発生すれば、昨年の二の舞いもあり得るでしょう。

オリオールズ

楽しみ満載な野手と不安多き投手

ラッチマンらが台頭しても尚、ホリデイを筆頭に有望な若手野手が多数控えており、彼らをどう起用していくのかは嬉しい悩みとなっています。一方、課題だった先発ローテには念願の大物としてバーンズを補強しましたが、ブラディッシュらのコンディション不良者も発生しており、中々強固なローテ形成とは行かない様子。フロントは大型投資に慎重な姿勢を崩しておらず、投手陣は不安を抱えたままの船出となりそうです。野手を対価に投手補強へ動くことも可能なので、上位の可能性は存分に残していますが、本番はもう少し先となるでしょうか。

レイズ

トラブル続きも巧みな戦略で問題なし?

年俸総額の引き上げなど、次の段階に移りそうな気配でしたが、投手陣の故障者続出により阻まれている状況。更に、フランコのスキャンダルもあり、トラブル続きの様相です。とは言え、毎度のごとく有望株を豊富に抱えており、巧みなチーム戦略もまだまだ健在。最近では投手だけでなくフリースインガーなどの打者の戦力化にも長け、他の追随を許さない手腕を発揮しています。確実な戦力がやや乏しいと判断し下位予想としましたが、いざ蓋を開けてみれば、不安を消し飛ばし首位快走もあり得る侮れないチームとなっています。

レッドソックス

低迷続きも財布の紐は堅いまま

低迷続きでボストンファンのフラストレーションも溜まっているはずですが、軸も積極性もない補強に終始しています。しかも、唯一大型投資したジオリトがシーズン全休に瀕しており、ファンからすれば泣きっ面に蜂。野手に関してはカサスが軌道に乗り、有望株もまだ控えているため、やはり問題は投手陣。ベイオのステップアップに加え、ハウクやウィットロック辺りが先発で跳ねてくれれば、少しは光明も見えるのですが……。たらればが多く補強にも動かないとなれば、最下位予想もやむ無しでしょう。

ア・リーグ中地区

  1. ツインズ
  2. タイガース
  3. ロイヤルズ
  4. ガーディアンズ
  5. ホワイトソックス

年俸削減に動いたとはいえ、ツインズ優位は変わらず、相変わらずの低レベルな争いとなりそう。ただ、若手の成長次第では、ホワイトソックスを除く3チームが捲る可能性も残っています。ツインズも決して安泰と言えないので、多くのチームが上も下も考えられる混迷を極めるでしょう。

ツインズ

年俸削減も一定の戦力はキープ

PSの連敗を止め、ALCの雄への返り咲きを期待した矢先、放映権の問題で年俸削減という事態に。当初の予想よりは主力を放出しなかったので、優勝候補筆頭では一応ありますが、もっと上を目指せたチームなだけに歯痒さも覚えます。とは言え、ライアンやルイスを筆頭に投打の若手たちが軌道に乗り始めており、補強が限定的でも戦力UPを果たす道はありそう。やはりコレアやバクストン、パダックといったコンディションに不安の残る主力次第という見方も出来、彼らがある程度稼働してくれれば、連覇は近くにあると思います。

タイガース

ALのダークホース

有望株に誤算が相次いでいたものの、昨年は予想外の2位と健闘を見せ、底は脱しつつある印象を受けます。特に、課題だった打撃陣でトーケルソンやグリーン、カーペンターら若手が、好転を見せているのは良い兆しです。一方、スクーバルがエースの雰囲気を醸し出すなど、投手陣は更に先行している状態。前田&フラハティの新加入組とマニングやマイズら若手が噛み合えば、強力なローテを築けるポテンシャルを秘めます。確実な計算こそ出来ませんが、数年後には化け得るチームであり、その予兆は意外と早くから感じられるかもしれません。

ロイヤルズ

是が非でも結果が欲しい!

昨年は106敗を喫すなど、低迷続きのチーム。ウィットJr.を中心に20代半ばの楽しみな打者は揃っているのですが、中々上手く事が運んでいない様子です。一方の投手もルーゴやワカらを補強したとはいえ、シンガーの復活やレイガンズのような大化けする新戦力が出てこなければ、厳しさは変わらず。また、マイナー組織も停滞しており、明るい未来も思い描けません。当然フロントも危機感を抱き、ウィットJr.との契約延長を果たすなど、勝負に動いてはいるのですが……。背水の陣となる中、何とか光明が見える結果を祈るばかりです。

ガーディアンズ

先発育成力は宝の持ち腐れに?

昨年はバイビーらが台頭するなど、先発育成力はやはり健在。これを持ってすれば、更に上での戦いを期待できそうですが、資金の少なさがそれを阻みます。今季も成績を問わず、エースのビーバー放出は既定路線であり、クラセやネイラー兄の売却もあり得る始末です。これだけのマイナス材料を抱えている中、頼みの綱はやはり若手。特に、弱点の打撃陣で有望株たちが開花してくれれば、少なくとも来年以降は勝負できる体制が見えてきます。逆に、ここが頓挫してしまうと、明るい未来が遠のいてしまうでしょう。

ホワイトソックス

黄金期短く再建へ

若手と補強の両輪で黄金期到来と期待したのですが、昨年の大不振で夢は幻に終わる。昨夏からは再建への舵取りを余儀なくされています。また、グラウンド外での規律の乱れも度々指摘されるなど、球団全体にわたっての改革が必要となっており、今度の再建にはそれなりの時間を要するかもしれません。まだコア打者をキープしているのは気になるところですが、売れるなら続々と放出すべきでしょう。シースを上手く売れたので、ロベルトJr.らにも同様の期待が寄せられており、まずはマイナー組織の再建に目処を付けたいところです。

ア・リーグ西地区

  1. アストロズ
  2. マリナーズ
  3. レンジャーズ
  4. エンゼルス
  5. アスレチックス

アストロズ・マリナーズ・レンジャーズの三つ巴が濃厚で、各々違う特色を持つチームの成否がどのように決するのか楽しみです。MLB屈指のハイレベルな争いに発展するかもしれず、3球団全部がPS進出も大いにあり得るでしょう。一方、エンゼルスもこの争いに喰い込みたいのですが、現状では厳しい評価となっています。

アストロズ

盤石な陣容にもひびが

今年も同様に投打の盤石ぶりは健在と思っていたのですが、バーランダーらの故障により、投手陣の見直しが必要となっています。ブルペンはヘイダーの補強で穴埋めを図れたものの、問題は先発陣。バーランダーを始め複数の主力がシーズン中に復帰予定となっていますが、一抹の不安が残っています。ベイカー監督の引退や主力のFAラッシュなど、チームは大きな岐路に立つ状況。緊急補強という手段も当然ありますが、今後の主力の引き留めにも影響するため、強引な動きをすれば黄金期の終焉を招く恐れもあるでしょう。

マリナーズ

二転三転の末に築いた新打線次第

年俸削減を打ち出し、スアレスやケルニックを放出した時は心配しましたが、最終的には一応の期待が持てる戦力を整えました。ギルバートやカービーら粒揃いな若手先発は全員キープしており、投手陣は引き続き期待できるので、後はやはり打撃陣。ガーバーやポランコらが加わった新打線次第で、上も下もあり得る状況となっています。上昇気流に乗りそうなチームにオーナーが水を差したのは事実であり、正直複雑な心情を抱いているファンも多いでしょう。何事もなく結果が出れば良いのですが、もし転けた場合には禍根を残すかもしれません。

レンジャーズ

盤石な野手と出遅れ必至の投手

主力に故障が相次いでいるのは気がかりですが、カーターの台頭でポジションが埋まり、唯一の穴であるDHもラングフォードが台頭しそうな勢い。懸念さえ払拭できれば、MLB No.1の打線も狙えるでしょう。一方、先発陣はやや不安な船出に。シャーザーやデグロムらが夏頃に復帰予定ですが、果たしてそこまで粘れるのか。打撃陣が作り出すプラスで、どれだけカバー出来るかが当面のカギとなりそう。連覇は当然狙いたいものの、今オフの懐事情や若手の充実ぶりを踏まえると、最悪大コケさえ回避できたら上出来のようにも感じます。

エンゼルス

相変わらずの中途半端さ

大谷の引き止めに全力を出さず、かと言って再建に舵を切る訳でもない。中途半端な状態が相変わらず続いており、モレノ・オーナーへの不信感はピークに達しています。個人的には評判ほど悲観する状況ではないと見ていますが、当然大物先発の補強など、すべき事をやった上での話です。昨年までの破れかぶれな勝負の結果、マイナー組織は壊滅しており、再建に動かないのであれば、勝負するしかない状況。つまり、もとより答えは明確なはずなのに、それを実行しなければ、厳しい評価が飛び交うのもやむ無しでしょう。

アスレチックス

終点は決まるも再建の旅は前途多難

28年にラスベガスへの移転が決まり、ここを再建終了のゴール地点とするのが理想的な展開でしょう。しかし、今季でオークランドとのリース契約が終了するため、来季から3年は本拠地が未定という大きな問題も浮上中。現代の球界では珍しい放浪球団が誕生するかもしれず、今後の行方が心配されます。再建故に勝負より若手の成長に期待する流れとなるのは仕方ないのですが、正直それどころの話ではない印象を受けます。

ナ・リーグ東地区

  1. ブレーブス
  2. フィリーズ
  3. メッツ
  4. マーリンズ
  5. ナショナルズ

ブレーブスとフィリーズの一騎打ちが濃厚で、激しいデッドヒートが期待されます。一方、他の3球団はPS争いに絡めれば、御の字といった様相。上位との差はかなり大きいので、順位争いの視点から見ると、やや面白みに欠ける地区となりそうです。

ブレーブス

MLB No.1の戦力

最終的な損得は分かりませんが、目まぐるしく動いたトレードの結果、ケルニックやセールらを獲得し弱点の穴埋めに成功。MLB No.1と評価される戦力が完成しました。ストライダー以外の先発陣にまだ懸念は残っているものの、若手やブルペン陣でカバーは可能。一方、打線は今年も引き続き圧倒的なプラスを叩き出すと期待でき、やはり上位になる未来しか想像できません。チームとしてリーグ戦は通過点であり、狙うはやはりポストシーズンでの大きな成果。間違いなく今が最盛期を迎えているため、そろそろ大願成就と行きたいところです。

フィリーズ

デプスの完成度はMLB随一

ノラの引き止めに成功した時点で弱点は無くなり、デプスはほとんど完成されました。隙の無さだけで言えば、個人的にはブレーブス以上の評価を下したいです。ただ、ベストな戦力で考えた時にはやはり分が悪く、今年も後塵を拝すると予想。そのため、上に行くにはブレーブスが転けるのを待つしかないとの印象も受けます。フィリーズも今が旬であり、しかもその期間はブレーブスより短いと見ているので、出来れば今年辺りで勝っておきたいところ。色々噂されていた野心的な補強など、場合によってはトドメの勝負手にも期待したいです。

メッツ

今オフは消極的な金満

近年は圧倒的な資金力で市場を荒らしていたチームですが、昨年の失速によりトーンダウン。年俸総額は以前トップクラスではありますが、今年はPS進出に絡めたら成功といったレベルでしょう。アロンソの去就はまだ不明ですが、昨夏のように今年も若手と交換できる選手はどんどん放出しそうな気配であり、本番はあくまで来季以降。すでに次オフの大物FA選手へと狙いを定めている節もあるため、シーズンでは彼らと共存できる若手の成長に期待したいところです。

マーリンズ

がっかりなオフの動き

PS進出を果たしたものの、その立役者だったアングGMが退任となり、暗雲が漂うオフに。アルカンタラを欠くとはいえ、クオリティの高い先発陣を擁しており、後は課題の打撃陣への補強次第でもっと面白いチームになると期待していました。しかし、ソレアの穴すら埋めようとしない残念な動きに終始。補強はトレード中心となりそうですが、対価にしたい先発陣に故障者が相次いでいるのも難しくしています。数年後にはハイレベルな地区となり得る様相にもかかわらず、レイズの二番煎じのような挑戦で果たして上手く行くのか心配です。

ナショナルズ

コア候補は揃いつつある

まだ再建中のチームですが、少しずつ希望の光も見えてきました。グレイやエイブラムスら投打の若手が軌道に乗り始めており、ウッドやクルーズら有望株がこれに続いてくれれば、来季以降はかなり楽しみなチームとなるでしょう。ストラスバーグとの支払い問題は進展が見られませんが、オフにはコービンとの契約が終了し、補強資金も確保できる流れとなっています。19年の世界一を再現できる時も案外遠くない話となっており、その予兆を感じられるパフォーマンスを期待したいです。

ナ・リーグ中地区

  1. カブス
  2. レッズ
  3. ブルワーズ
  4. パイレーツ
  5. カージナルス

大半のチームが楽しみな若手を多く抱えており、そこの成否次第で勢力図も色々と変わってきそう。現状では本命不在となっているため、まずはどこが先手を取るのかが大いに注目されます。ここ数年は少し低レベルな争いでしたが、今年はハイレベルな展開が期待でき、MLB1の激戦区となる可能性もあるでしょう。

カブス

補強と若手の両輪

昨年は浮き沈みの激しい年でしたが、最終的には好転を示したシーズンに。この好感触からオフは着実な補強に動いており、若手の成長と噛み合えば、この地区の主役に返り咲く日も近いでしょうか。特に、ベリンジャーと再会した打撃陣は確実性と伸び代を併せ持っており、チームを牽引する大きな武器となりそうです。一方、投手陣には懸念も残っています。元々怪しい陣容にもかかわらず、補強は今永だけで、後は若手の成長頼み。ここが転ければ安定した戦いは望めないだけに、状況に応じたフォローが出来るかは重要なポイントとなるでしょう。

レッズ

秘める爆発力はNo.1

PS進出こそ逃しましたが、デラクルーズやマクレーンといった多くの若手野手の台頭でかなり勢いづいているチーム。フロントも手応えを感じており、補強にも力を入れ始めました。打線は若手たちの継続性、投手はグリーンら若手の成長やモンタスの復活と、確実性に乏しさは残っています。しかし、爆発力は相当なものであり、上手く相乗した時にはこの地区を制圧できるだけの力を秘めています。また、トレード補強で一気に勝負をかけられる一方、まだ先を見据えることもでき、ここの行動次第で他球団を引っ掻き回すことになるかもしれません。

ブルワーズ

ターニングポイントは間近

複数のコア選手がFAとなる今年は、数年前からターニングポイントと目されていました。すでにバーンズを放出しており、アダメスの売却も時間の問題です。一方、外野を中心に若手野手はかなり揃っており、当初の予測より悲観的な部分が減っている印象も。問題は今季も未来も先発陣となっており、ここをどう整備していくかが大きなカギを握っています。逆に言えば、後は先発さえ計算できれば、比較的短期間で勝負体制に戻るのも可能なはず。今後は若手野手の順調な成長を後押しするとともに、投手陣のブレイク候補を探す日々となるでしょうか。

パイレーツ

NLのダークホース

確実性には乏しいので、下位予想となっていますが、その下馬評を覆せるだけのポテンシャルは秘めています。ケラーやレイノルズ、ヘイズといったコア選手の囲い込みに成功し、後は彼らに続く若手がどれだけ伸びてくるのか。野手はクルーズやデービスの真価が問われ、投手にはジョーンズに加えスキーンズの早期昇格という最高の勝負手を有しています。E.ロドリゲスの全休など、誤算も生じているため、本番は来季以降となるでしょう。とは言え、混迷を極める地区なので、勝負手の指し方次第では一気に流れを掴むかもしれません。

カージナルス

ベテラン揃いの先発ローテ次第

昨年はまさかの最下位となり再建論も浮上しましたが、まだまだ勝負は諦めず。昨年の反省から投手補強に力を入れており、グレイら複数のベテラン投手に白羽の矢を立てました。ただ、個人的にベテラン偏重のローテが成功するイメージはあまり持てず、結局は若手頼みとなる可能性も。アレナドの存在などを考えても、本来なら是が非でも先手を取りたい状況だと思うのですが、フロントの勝負手には物足りなさもを覚えます。ベテランたちが衰え知らずの投球を見せれば杞憂に終わりますが、躓いた場合には屈辱との再会もあり得るでしょう。

ナ・リーグ西地区

  1. ドジャース
  2. ダイヤモンドバックス
  3. ジャイアンツ
  4. パドレス
  5. ロッキーズ

端から有力候補だったドジャースが補強に全力を注いだとなれば、揺るぎない本命としか言えないでしょう。一方、2番手争いは激戦に発展する可能性も。Dバックスもジャイアンツもパドレスも現状では決め手に欠きますが、来季以降にドジャースを脅かせるレベルの収穫を期待したいです。

ドジャース

超大型補強も隙は残る

大谷や山本、グラスノーと立て続けに大型契約を結んでいき、今オフの覇者に。元々既存戦力、若手ともにトップレベルの戦力を有していたため、派手な動きが無くとも優勝候補でしたが、PSでの不振を乗り越えるべく大勝負に出ました。しかし、二遊間のデプスや先発陣の稼働には依然として問題が残っており、特にベッツへの負担の大きさには強い懸念も。今後数年はトップクラスを維持できるでしょうが、大金を費やした割にスムーズな強化が図れておらず、この辺りのズレは意外と早く顕現しそうな危機感も覚えます。

ダイヤモンドバックス

打倒ドジャース1番手

昨年はWSに進出するなど、正に上り調子。グリエルJr.との再会に加えスアレスやロドリゲス、モンゴメリーらを補強し、さらに加速させるための動きを見えました。一方、先発ローテの後半には不安も残っているなど、ドジャース超えはまだ厳しそうな印象も。ただ、他の3チームより優位に立っているのは間違いなく、昨年は運に恵まれた上昇でもあることから、今年は名実伴う2位を期待したいところです。若手先発次第で更なる上昇も見えてくる一方、エース・ギャレンのFAも迫っており、早急かつ着実な収穫を求めたい時期となっています。

ジャイアンツ

チグハグさを感じる大型補強

今オフも大谷を逃したりと、本命獲得に失敗続きのチーム。打線にイ・ジョンフやソレア、チャップマン、投手には最終的にスネルなど、大物補強を色々行いましたが、チグハグ感は否めません。仮に、これで勝てたとしても、一過性に終わってしまうのではとの危機感も覚えます。打倒ドジャース1番手の座すら確立できていませんが、贅沢税ラインを超過させたので、最低でも2位集団からは抜け出せないと割に合わない状況。それと同時に、ハリソンやルシアーノら若手の成長が進まなければ、大きな成功は見えて来ないでしょう。

パドレス

小休止のシーズン?

成績不振や放映権の問題で、大型戦力のプチ解体を余儀なくされています。とは言え、メリルやサラスら野手の有望株は順調な経過を見せ、ソト放出の対価で若手先発にも潤いが見られ始めています。今年は繋ぎの年ですが、来季のコンテンド化を期待できそう。と見ていたのですが、開幕前にまさかのシース獲得。単純な繋ぎではなく、隙あらばといった姿勢も示しています。確かに、マチャドやダルビッシュらの年齢を考えると、そこまでの猶予はない状況。若手の成長が間に合うのかなど、見極めるものが多い1年となりそうです。

ロッキーズ

ご来光はまだまだ見えて来ず

MLB屈指のヒッターズパークを本拠地にしている難しさもあり、全く浮上のきっかけを作れていません。打線に関してはブライアントが足を引っ張っているとはいえ、20代の楽しみな打者が揃ってきた印象も受けます。しかし、問題はやはり投手陣。一応故障者の穴埋めを図り人数は整えたものの、それが好転する未来は中々見えず。マルケスやセンザテラがシーズン中に無事復帰できるのを待つしかない状況でしょう。地区だけでなくNL内でも1つ取り残された感があり、ご来光を拝める日はまだまだ遠い気配となっています。

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